女なのでしょうがない、1巻 感想
※ネタバレ注意※
独身で彼氏無し、日々淡々と仕事をこなし、通帳の預金額を見ながら毎日お酒を飲む31歳の青木美希。
彼女はいつものようにスーパーで買ったタイムセール半額のシールが付いたお惣菜をツマミに1人でお酒を飲んでいて、ふと自分自身にその半額のシールを貼ってみました。
半額でも売れ残る女、と自分を揶揄し、それでも仕事で地位を築くことで自分を保ってきました。
しかし仕事でも「女だから」とバカにされ、上司には都合良く扱われ、それでも笑顔を取り繕っていると、男尊女卑丸出しの上司山本に「そうやって笑っていれば済むと思ってる」と罵られます。
結婚をしろ、私の育て方が悪かったのかとうっとおしい連絡しかしてこない母親、どんなに忙しくてもおかまいなしに毎月訪れる生理、しかしその生理のときにしか、もう自分が女だということを実感できない日々――
青木美希が自分なりの幸せを手にできる日はやってくるのでしょうか。
その他にも、青木の職場の後輩女子の君島は、過去の元彼とのトラウマから女としての自信を失い、自分の外見や男らしい性格のせいで誰も愛してくれないと思い悩みますが、女子トイレでそんな自分に対し「女として終わってる、少しは努力しろっての」と陰口を叩かれているのを聞き、思わず飛び出します。
しかしそれを言っていたのは、小柄で巨乳でしかもかわいいと、自分には無いもの全てを持った後輩の風間でした。
何も言えなくなってしまった君島は、会社を無断で飛び出してしまいます。
そして その風間自身も、自分には若さと外見の武器しかなく、空っぽな自分に寄ってくるのは空っぽな男だけであることに虚しさを感じていました。
また青木の高校時代の出来事が書き下ろしで収巻されていて、本編に滲む過去の出来事がわかるストーリーとなっています。
30歳以上、もうすぐ30歳を迎える微妙な年齢、若い年齢、 それぞれの独身女性が抱える、仕事や恋愛における悩みがリアルに描かれています。
きっと登場人物の誰かに共感できる作品です。
作画自体はまだまだこれからな部分もあるのかもしれませんが、人物の描き分けはよく出来ているので読みにくさは全くありません。
なによりもストーリーがぐっとくるのでどんどん読み進めてしまいます。
女性ならではの思わず共感して突き刺さるような部分や、しっかり笑わせてくれる部分もあります。
性的な悩みや出産のタイムリミット、女性として扱われることでの仕事のやり辛さなど、思わず避けて通りたくなる問題が丁寧に描かれていて、仕事をしている現代女性は特に必見です。