月刊flowers(フラワーズ) 3月号 輝夜伝、10話 感想
※ネタバレ注意です※
前回ではかぐや姫が主役になってしまったので、今回もパワー前回かと思ったら、ちゃんと月詠が主役に戻っていました。
あれほどの騒ぎに巻き込まれても割と平然としていられるのが不思議でした。
本来ならばもう少しリスク管理をして欲しい所ですが、何度も危ない目に遭いながらも月読が一人で出歩ける環境が多く、危なっかしくて仕方ありません。
何があったのかを大神に話して果たして信用して貰えたのか、そして大神もまた月詠に対して恋愛感情が湧いてしまい、盲目的になっているのが分る回でした。
急に月読をハグしたりキスしたりと、酒に酔っているとは言え大胆過ぎる行動です。
そして月読も最初出てきた時には腕っぷしが強くて大きな男も平気でいなすような勢いなのに、今回は女の子らしさが感じられる「受けっぷり」でした。
月読が天女であることは分かっていましたが、月を見ると能力が開花してしまうところまで来て、いよいよ見せ場を感じます。
月を見ると何かが変化するのに、何故今まで何年間も無事に過ごしてこられたのかとは思いますが、以前にかぐや姫から「よくそれて今日まで生きて来られたな」とバカにされたこともあり、早くフルモードになってくれることを期待します。
このまま普通の人で終わらせて欲しくない、できればかぐや姫よりも位の高い天女であって欲しいと願わずにいられません。
しかし月読が己の力に目覚めていることはきっとかぐや姫も気づいている筈なので、これから嫉妬を受けたり意地悪をされるのではないかと心配もしています。
月詠はそもそも兄がどうして死んだのかを突き止める為に滝口の武者になったのに、誰にも協力して貰えずに可哀相だと思っていました。
意外に早い段階で月詠が天女だと分かったでむしろ安心しています。
これならばきっとみんなも月詠に協力してくれる様になるでしょう。
月詠のあどけなさを感じるシーンも多く、早く女性であることをカミングアウトさせてあげたいと思います。
今回のストーリーは非常にいいところで終わっていて、月読が覚醒しかけて、それがどの様な能力なのか、一体何故地上に降りてきたのかはは分りません。
大勢の登場人物がいて、足並みを揃えながら進めていくストーリーなので作者も大変だと思います。
見るたびに治天の君がにくたらしくて仕方なく、早く誰かがコテンパンにしてほしいと思っています。
ケガをさせるとか命を奪うとかではなく、見事に失脚するか、記憶を失った末にいい人になってしまうなど、大どんでん返しを期待しています。
そして今回のストーリーの中で最も魅力的だったのが「梟」です。
さいとうちほさんの画力で、梟はとにかくカッコよく、覆面をしているにもかかわらずイケメンぶりが見て取れます。
彼は夜にしか出歩かないから梟と呼ばれていると思っていたのですが、昼間にもちゃんと出歩いて人前に出てくるし、しかもちゃんとお酒まで飲むところが人間らしくて良かったです。
今迄はまるで月詠と同じ天上から来た不思議な能力のある人だと思っていましたから。
あとは、何故梟が治天の君の言うことを大人しく聞いているのかも全く謎です。
梟は最初から敵役ですが、ピンチの場面で月詠を助けて大神よりも能力的に頼りになるところが憎らしくてちょっとセクシーです。
月詠が危ない時にさっと行動を取って駆けつけるところもカッコよくて、作者が一番力を入れているキャラであることが分ります。
次回はもう少し梟に人間味を持たせて、葛藤したり驚いたりするシーンも見てみたいと思います。
月詠に対してなぜそこまで執着するのか、今のところは恋愛感情ではない様子ですが、これから先ロマンスに発展するのかもと思うと目が離せません。
輝夜伝はまだまだこれから長くなりそうですので、毎回逃さない様にチェックしたいと思います。