赤髪の白雪姫　最新話 / 132話

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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「―――で うちの新作リップがね…」

「この間 母さんがさ」

「――――でね ――――なの！ 絶対 売れると思うんだ　　今度 そのキャンペーンを…」

「田舎(うち)に帰って 跡継げって うるさくてよー」

『――――つき合って2年半――――』

『あたし達は このまま楽しくやっていくと思ってた』

「未亜　　仕事辞めて 結婚してくれ」

「ゴフッ」

《“目覚めろテレビ” 今朝の占い　　―――座のあなた アンラッキーカラーはグレー☆　　――座の あなたは…》

「それでねー」

「わたしが仕事の話してる時に「仕事辞めろ」よ！？　　ちょっと聞いてる 千明！」

〔ハイハイ　聞いてるよー　　ジムのインストラクターのカレだろー 未亜が「背筋がステキ♡」って騒いでた〕

「そら おめでとー 結婚祝いは…」

〔断ったわよ〕

「そのまま店で 3時間泣かれて 別れ話に発展　　こじれてるけど　　あー… ねえ あかりは？」

「今朝まで校了だったって 今 爆睡中」

〔今日のあかりンとこの出版社のパーティー あたし プレゼンターのバイトで出るんだ　　未亜も 顔 出すっしょ？〕

「行くよー 同じホテルで打ち合わせあるし　じゃあ あとでねー」

《ピ》

『「―――座のあなた　　アンラッキーカラーはグレー☆」』

「ああ もうっ」

「弱い 自分っっ」

『「仕事 頑張る女の子って いーよな　　未亜も しっかりやれよ」』

（つき合い当初は そんなことも言ってたのにな　いたた）

（仕事辞めたくないって言っただけで 地球外生命体を見るような目つきは何よ）

『でも』

『あの目で全部 わかってしまった　　話し合っても ムダだということ　　自分の』

（いたたた）

『カレへの気持ちが 氷点下まで下がったこと――――――』

『プロポーズされても カケラも ときめかなかったなんて　　迷わず仕事を選ぶなんて 25歳 適齢期女子として どうなの あたし！？』

（カレのこと そんなに好きじゃなかったのかな）

（案外 薄情だったのか！？）

『―――――なんて 乙女ってる場合じゃない！』

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