悪魔と箱の管理人　最終回 / 結末

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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「婚約破棄…ですか？」

ざわ…

『きた』

『ついに ここまできたわ』

「そうだ　　お前に 王太子妃としての資格などない！」

『長っっっがかっっ　　た～～～』

は―――っ

「おい　　聞いているのか エセリア！！」

『ごく普通の現代社会で暮らしていた アラサーの「私」は』

『ある日突然 ６歳の幼女になっていた』

「エセリア様　　お目覚めになったのですね！？」

「エセリア…？」

（身体が縮んでる？）

（豪華なベッド…　　ここどこ？）

『――たしか昨夜は 残業から帰宅して』

『乙女ゲーム『クリスタル・ラビリンス』をプレイしていたはず』

【攻略対象は 全部で６人】

【グラディクト】

【アーロン】

【イズファイン】

【ローダス】

【ミラン】

【隠しキャラ ナジェーク】

【主人公はクレランス学園で 彼らと出会う】

【けれど 彼らを攻略するには それぞれライバルキャラが出てきて――という作品だ】

〔ナジェークルートに入れた！！〕

『ここで疲れて 寝落ちしたのかしら』

『隠しキャラのナジェークルートは　　彼の妹のエセリアと事前に親密になっておかないと開かない――って』

はっ

『エ エセリア！？』

「ねえ 鑑持ってきてくれる！？」

「はっ　　はい」

『嘘でしょ…』

『確かにゲーム内のエセリアと同じ顔…』

「お嬢様？」

『彼女はメイドの“ミスティ”』

「エセリア！」

「目が覚めたと聞いたが本当に大丈夫か！？」【父 ディグレス】

「とても心配したのよ」【母 ミレディア】

「良かったわ 意識が戻って」【姉 コーネリア】

「本当に驚いたよ？」【兄 ナジェーク】

「心配かけて ごめんなさい　　お父様 お母様」

「お姉様も お兄様も」

「もう大丈夫です」

『何これ―― 段々エセリアとしての記憶が蘇ってきた』

『ここは『クリスタル・ラビリンス』の世界？』

「良かったです　　お嬢様が転げ落ちていった時 目の前が真っ暗になりました」

「ミスティ…」

「大丈夫よ」

「心配してくれて　ありがとう」

「「「え？」」」

「エセリア！？」

「医者を呼んだほうが…」

「ちょっと みんな…？」

「「あなたが受け止めなかったせいよ！」と お叱りにならない…？」

『そこ！？』

「私 クレバン先生を呼んできます」

「馬車を出させよう」

「いいから！！ 落ち着いて みんなー！」

（『エセリア』は 我儘三昧だったみたいね…）

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