悪魔にChic×Hack、2巻 感想
※ネタバレ注意※
7話~最終話が収録の最終巻、これで完結の第2巻です。
本当は瞬大ではなく 変身したジゼルとは知らず、本気のキスをする一立・・・。
失恋したことが分かったジゼルの、悲しみの涙から始まっていて 切なかったです。
そして何も知らない瞬大の笑顔・・・、複雑ですね。
でもジゼルは、まそかちに魔力を分けてもらって、契約通り 一立の願いを叶えようと――――
ジゼルのピンチを助け、一立の願いを叶えるための魔力を、まそかち自身が望んでジゼルに与えているのが、また とても切ないです!
本来の姿のジゼルに会った一立は、ジゼルを しっかり覚えてくれていて、ずっと心配もしてくれていたのですね。
彼は やっぱり、心の優しい少年でした。
幼い頃、やさぐれていた自分を救ってくれた瞬大に 友情以上の感情を抱き、その想いが強すぎた結果、瞬大の足に怪我を負わせてしまった一立。
後悔して後悔して、これ以上 瞬大のそばにいてはいけないと思ったから、ジゼルを呼び出し、命をも投げ出そうとしたのですね・・・。
そして今は、今さら足を治すよりも「世良の中から、俺の存在を消してくれ」と頼む一立が、どれだけ自分の気持ちを抑えることに苦しんでいるかが分かりました。
自分が死んでも 瞬大が気にやまないようにと、瞬大の記憶を消してほしい一立・・・悲しすぎます・・・。
薬で どうせ記憶がなくなるのだから、その前に気持ちも 足のことも、全部を瞬大に伝えてと言ったジゼルは すごく優しいですね。
もし一立の想いも足のことも 瞬大が許したら、一立はジゼルに心臓を渡す必要がなくなってしまうんですから。
それでもいいと思って、2人の幸せを願おうとしたのですから。
でも瞬大の答えは・・・。ずっと友達と思っていたのだから仕方ないですよね・・・。
契約通り瞬大の記憶を消すと、ジゼルの魔力は尽きた―――
だけどジゼルは 一立の心臓を食べない。そして、ジゼルのために動く一立。
この物語は、ジゼルと一立の友情の物語だったんだと分かりました!!!
ジゼルの恋のお相手は、実は まそかちで、一立の恋は 報われなかった恋ではあるけれど、この先もしかしたら・・・?という展開。
ですが、私はジゼルと一立の友情が、一番 印象的です。元々ジゼルと一立の再会の話でしたし。
契約という繋がりから、悪魔と人間に友情が生まれていてステキです。
そして、悪魔のジゼルと人間の まそかちの恋。
惚れ薬の効果だからと、今まで気持ちを誤魔化していたジゼルが切なかったからこそ、キュンとするシーンが後半に沢山ありました。
まそかちの重要性が2巻に入りグングン伸びていって、予想外の展開・結末で楽しかったです。