極彩の家 5巻ネタバレ注意

極彩の家 5巻ネタバレ注意

投稿日：2019年4月2日

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極彩の家、5巻　感想

※ネタバレ注意です※

秋になり、毎年恒例の「曝涼」が行われました。経典や衣類を風にあてるこの行事、最近極彩の家に来たばかりの烏羽は、もちろん初めての参加です。

友人の天藍や露草、僧たちに教えてもらう事を、どんどん吸収していく烏羽を見ていると和みます！

虫払いしなくちゃいけない書籍類や衣類など、あまりの数の多さに辟易してつい休憩ばっかりになっちゃうところも、子供らしくて可愛いですよね。

そして、蔵にあった経典を持ち出してわくわくする烏羽の、悪戯っ子の顔に微笑ましくなりました。

しかし知らない経典を勝手に読む事は、とてつもなくリスクのある行為だったのですね…。

極端に効きすぎて一晩で髪が伸びた、という程度で済んだ烏羽たちだけど、もしこっそり持ち出した経典が危険な内容のものだったら…と考えると、恐ろしくなりました。

外に出る準備が多くなっていく年頃になると、僧から “色彩の子の髪は人を殺めることも可能” だと教えられます。

蔵に保管されている経典の中には、読み続けると髪に毒を含ませられるものもある、と――――

簡単にできる事じゃないとはいえそういう可能性はあるから、悪事に使われるのを防ぐため、そして自分の身を守るための知識として、心にとめておく必要があるのだと教わった紅。

百年も前の話だけどいちばん近くの事例、婚約者と結ばれなかった「蒼天」の話にも、紅は大きな衝撃を受けたのだと思います。自分と重なるところがあったのでしょうね…。

婚約者のイグナルに対して、抱いてはいけない恐ろしい感情を、抱いてしまった紅ですが、彼の心はどのように染まっていくのかな。

己の間違いを認めることができる紅ならきっと、柔らかな美しさを持つ赤に変わっていってくれると思います。

それにしても、不器用なイグナルを見ているとじれったくなる…！　もっと素直になって…！

さてこの巻は、恐ろしい内容の経典もあり髪を悪用する事も可能、という真実が明かされ怖くなる場面もありましたが、「恋」という感情を知ろうとしていく烏羽の純粋さに、キュンとしちゃうシーンも多かったです！

虫払いの作業中、偶然見つけた恋文。もう極彩の家を出ている向日葵という子が、今は僧になっている海棠へ、想いをしたためた手紙――――

海棠に「色彩の子の髪は恋をすると美しくなる」と教わった烏羽が、ルカへの恋心を自覚する日はそう遠くはなさそう…かな？？

次の6巻はどのような展開になるのか、楽しみで仕方ありません！！！