邪神の花嫁、2巻 感想
※ネタバレ注意です※
ロキが「愛してる」と言ったことは本当なのか?、疑問に思う陽色が辿り着いた答えは「そうか!!これは敵のワナなんだ!!」というもので、しかも本人(ロドゥル)が聞いているという状況に笑いました!
ロキの期待していた、陽色が 勇者の使命と自分への想いで苦しむ・・・という展開からは程遠いですね(笑)
好きな人を苦しめたいという相変わらずの偏愛っぷりと、最後には陽色に世界を捨てさせてあげるという目的を持つロキ。
そんなロキがロドゥルの姿で側にいるとは気付いていない勇者・陽色に、新しい依頼が舞い込んできました。
「また道草か・・・」という展開ですが、ロキは協力的です!!!
領主に苦しめられている村を救うための大変な役目を背負った陽色の活躍と、この世界での孤児の辛さの両方が描かれた事件でした。
踊り子として領主の館に忍び込んだ陽色ですが、なんと一緒に女性の姿になったロキが!!!
陽色よりも色気がスゴイです(笑)
ロキのなりきり“レパートリー”のひとつ「肉食系巨乳型美女トゥク姐さん」とヨルムンガンドに説明されたことで、いずれロドゥルも“レパートリー”のひとつだと陽色も気づく結果になりそうですね。
そして、ロキには頼らない自分にセーブをかける陽色に、勇者であるということを言い訳にして意地を張っているだけなのではないか、とヨルは問います。
混乱して感情的になる陽色が(どうしたらいいか、わかんなくて)と思うということは、否定しきれない想いがあるってことですよね。
そんな陽色に同情して「ロキが愛しているのは“あなた”ではないのですから」と言ったヨルの発言は、かなり深い意味を持っているのだと分かります。
徐々に陽色が、以前ロキと会ったことがあるはずだと疑問を持つようになりました。
陽色の助けを求める声が聞きたいというだけの理由で、陽色のピンチを助けず突き放したロキですが、それをお見通しだった陽色の強情さが、すごく印象的です。
「・・・そんなにイヤか、僕に助けを求めるのが」と悔しそうな表情を見せるロキに対して、陽色は「でも あんたは絶対にあたしを ほかの男には渡さない、・・・そうでしょ?」と返しました。
2人の間に少しずつ、普通の愛情が芽生えてきているような気がします。
結局は陽色を助けてくれたり、領主の命は奪わないでくれたり、ロキの心が変わっていっていることが分かる事件でした。
そして その一方で陽色も、自分を想ってくれるロキの気持ちだけを信じると決めていて、心が通じた2人を見られる日も そう遠くないんじゃないかと思わせてくれました。
しかし、敵に愛されるということは どんなことかを思い知る展開になっていったので、普通の両想いというのは ものすごく遠いのでしょうね・・・。
勇者として強くなっていく陽色を知って、複雑そうなロキの顔が切なかったです。
そんな時に登場した、昔 陽色と同じ孤児院にいた灰人(カイト)、そしてロキが、陽色をめぐって恋の三角関係突入!?!と気になるところで終わった2巻。
勇者の力比べ大会の行方も、どうなるのか気になりますね!
そして新キャラの雷神・トールが仲間(?)になりましたが、もう一人の神、フレイの登場も楽しみです。
ヨルもいるし、陽色とロキ(ロドゥル)の2人旅ではなくなりましたが、トールのキャラがすごく面白くて好きです!!!
強くなっていく陽色も魅力的で、3巻が早く読みたい!待ち遠しいです!