体調不良から妊娠が発覚するが流産してしまった、いち日。周や道哉の支えもあって回復した いち日は、出産した頌子を訪ねるために周と上京し、帰りに夫婦水入らずで温泉を楽しむ。一方、頌子と栄も夫婦として絆を深めていた。そんななか、山口の父のやり方に怒りを覚えた栄が桑乃木にやってくる。そこへ縁も加わり、三兄弟で父への不信感で利害が一致して――。
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「山口のことなんですが――、山口の大阪のホテルの食堂で集団食中毒を出したということです。被害者は十余名だったそうです」
「―― そんな…」
「そうです…、飲食店たるもの食中毒と火事だけは絶対に出してはならないんですが、こともあろうに それを もみ消したそうです」
「そか、周さんはそれを公にするんやね」
「はい。ぼくが婿養子に入っていることで桑乃木にも もしかすると何らか影響があるかもしれません。援助も受けましたしね。でも長い目で見たら公にした方が桑乃木のためにも良いと思うので どうでしょうか?」
「もちろん!! そうした方がええ! ――…、いや…周さんや兄さんたちのためにも そうしな 絶対あかんと思う!」
「山口のお父さんには、うちは色々と助けてもろたし それは感謝してるんやけど――…」
「父は――欲張りすぎたと思うてます」
「それは…… そうかもしれへんなぁ」
もくじ
14巻66話|Kiss 2025年2月号
あなたが隣にいてくれるから、私は私でいられる
『2月号の磯谷友紀先生のコメント:今年も一年ありがとうございました!来年も「ながたんと青と」をよろしくお願いします。』
次回67話は4月号
14巻65話|Kiss 2025年1月号
以前コンテストで審査員を務めた藤原の大事なお茶事を無事やり遂げ一息つく、いち日。そんななか、いち日の妊娠が発覚するが、体調不良から流産をしてしまう。周や道哉の支えもあって回復した いち日は、出産した頌子を訪ねるために周と上京し、帰りに夫婦水入らずで温泉を楽しむ。一方、頌子と栄も夫婦として絆を深めていたが――。
ささやかなこの幸せを守るためなら――
「それで――…兄さんと周は――、今 どういう考えで ここに座ってるんです?」
「いや 栄 俺の方こそ聞きたい! 「山口の犬」って言うたらお前のことやろ? いつも父さんにくっついて『あの長男 ホンマ使えませんねぇ~』って言うとったやろ」
「ハァ――……」
「なんやねん ハァッって!」
「口で言うたことが本心やなんて思てる人 この世界に居てはるんですね……。むしろ 兄さんこそ腹違いの弟に そんなふうに言われてるの知ってて何でノコノコやってきて ここに座ってるんです? 俺やったら一生 許しませんよ」
「もちろん許してへん。でも周に説得されて」
「周~~~~」
「うだうだ うだうだ、うるさいやつらやなァ お前ら」
「あ゙あ゙?」
「もう分かってるんやろう? ぼくらはお父さんに これ以上 人生を踏みにじられたくない、その点で一致している。そうやないんか?」
『1月号の磯谷友紀先生のコメント:最近仕事ばかりなので、旅行に行きたいです。とりあえず来月はパン教室を再開したいな~。』
次回66話は2月号、いつになく真剣な表情の縁が打ち明けた秘密とは―――!!