菜の花の彼 ナノカノカレ、13巻 感想
※ネタバレ注意です※
菜乃花は、千里から「隼太くん」という“ものすごく好きな人”が、自分には いたことを聞きました。
しかし何ひとつ思い出せず、苦悩する菜乃花――――
何か残っているかもとメールを見ても、2人の やり取りは少ないのです。
電話の着信は多いことに気づき、繋げたら「隼太くん」の声が聴けるのだろうか・・・、そう思った時に菜乃花は鷹人から呼び出されます。
菜乃花が記憶を失ったことを、踏み台にしていたことも伝えた鷹人。
不器用な鷹人に、菜乃花の気持ちは傾いていました。
「菜乃花 ごめん、どうしても お前を諦められなくて、ごめんな」
あいまいな関係のまま やって来たバレンタインデー。
鷹人が沢山チョコを貰っていたことを、菜乃花は 実は気にしていたのです。
菜乃花もチョコを用意してくれていたことに、鷹人は震えが止まらなくなるほど嬉しく思っていました。
キスをしようとするけれど、直前で止まる鷹人――――
無理矢理キスした過去を打ち明けて、菜乃花が許してくれる日を待ちます。
「・・・いつか、本当にお前が俺を好きになってくれたら、キスするのを 許してくれるか?」
菜乃花と鷹人の間に「いつか」は来ないまま、2年が経ち 2人は3年生に。
大学合格を決めた菜乃花ですが、鷹人との付き合いに悩んでいました。
どうやって「好きになった」と鷹人は判断するのか、直接 尋ねる菜乃花。
鷹人は、菜乃花に触れようとする度 もう一人の菜乃花の幻覚が見えてしまい、“隼太を好きだった菜乃花”に責められているように感じていたのです。
しかし そうではなく、菜乃花の全部が自分のものじゃない事が我慢ならなかった、と気づいた鷹人。
(恐れてたんじゃなかった、俺はずっと 不満だったんだ、あの花畑の菜乃花も 俺のものじゃないと 嫌だと)
鷹人は菜乃花をマミー牧場へ誘い、今度こそ2人で花畑を見たいと伝えます。
中学の社会科見学で行った時の記憶と、隼太と行った時の記憶の境界が曖昧になっている菜乃花。
隼太と“約束の風景”を奪い合っている気分になる鷹人は、負けられないという気持ちで いっぱいです。
しかし天気が崩れてしまい、晴れてなくてはダメだと取り乱す鷹人。
そんな鷹人に、菜乃花は天気なんて関係ないと怒りました。
すると突然 何かを思い出して走り出した菜乃花の目の前には花畑が――――
「・・・・・・私、ここに来たかったんじゃないかな、ずっと とても、とても好きな人と ここに来ようって約束を・・・ でも、それは、鷹人くんとした約束じゃない・・・」
いよいよ次の14巻が最終巻とのことで、どんなラストになるのかドキドキが止まりません!
隼太を好きだった気持ちは思い出せないけれど、隼太との約束だけは思い出した菜乃花。
少しだけ記憶が蘇り、鷹人の口から文化祭の出来事を知ります。
それでも、鷹人の過ちも不器用さも含め、菜乃花は鷹人が好きだと言いました。
桜治が目覚め、菜乃花の記憶を戻す鍵は 隼太の「声」だと、鷹人に言っていた直後、菜乃花と隼太が偶然の再会――――
ついに菜乃花は記憶を取り戻すのでしょうか?取り戻した時、菜乃花の心は誰を選ぶのでしょうか?
結末が気になりすぎます・・・!!!
9月に発売の最終14巻、今から待ち遠しいです。