女なのでしょうがない、4巻 感想
※ネタバレ注意です※
女性3人に続いて、森田さんの表紙で始まった第4巻、ものすごく展開がありました。
最初の、美希の母親がヒステリックになってしまっているところや、美希が仕事を頑張っているのに認めようとしない会社の上司の人たちにはイヤな気持ちになりましたが、いくつか気になることが明かされていたり、決着がついたりしています。
まず、いちばん気になっていた林くん!
目撃していた森田さんも、やっぱり忘れられないことでしたよね。
わざわざパチンコから林くんが出て来たところをおさえていた森田さん。
しばらくは黙っているという選択肢もあったのではないかと思いますが、美希ががんばっていることを知っていたから、一瞬でもそんなことはできなかったのだと思います。
林くん、森田さんに美希の名前を出された時はものすごく焦っていましたし、悪いことをしている自覚はありました。
でも直接謝ったからといって、調理学校に行きたいからという理由で借りたお金をギャンブルに使うなんて・・・絶対にだめなことですよね。
林くんはすごくいい子だと思っていて、好きなキャラだったので正直ショックです…。
3巻を読み終えた時から、なんとなくこういうこともあり得るかな、なんて想像はしていましたが…それでもショックです。
でもこの作品には、完璧な人なんて出てきませんし、現実にもそんな人はいないんだよなあ、と実感しました。
林くんの弱くてダメなところ、それがお金だったのかもしれません。
ただ、実際のところはわかりませんが、借りた理由は本当で、返す気があったというのも本当だと信じたいです。
借りる時もすごく言い辛そうにしていましたし、最初から100%の悪意がある子だとは思いたくないですよね。
きちんと全額美希に返すことをしてくれれば、信頼も回復できると思うので、反省の心を忘れないでほしいと願うばかりです。
このことでも誰よりショックだったのは、もちろん美希です。
でも森田さんの「その金、稼ぐのがどんだけ大変か知ってる?」という一言で、美希は救われていましたよね。
「頑張ってるの…知ってるから、えらいよ」という言葉にも、美希はとてもうれしいと思っていました。
自分では気づいていないでしょうが、森田さん、さすがです!!!
4巻は、そんな森田さんの過去や内面もわかる巻でした。
森田さんは、実は結婚をしていたようですが、夫婦の仲は破綻しており、離婚間近の様子…?
前に牛丼屋さんで、節約をしているのかな?というセリフがありましたが、慰謝料を払う事を覚悟していたから、ということなのでしょうか。
森田さんは全て自分が悪いと思って、罪滅ぼしのためにお金を払う…。
たしかに美希に言っていたことと違います。
度々リアルなお金の話が出てきますが、お金に対する価値観も、その人を表わす内面的要素だなあ、と思いました。
「いい年だし結婚」という、共有したいビジョンが見えないまま結婚したことを後悔している森田さんは、美希と同じように虚無感でいっぱいになることがあるみたいで心配になりますが、今まで見えなかった彼の一面が見れたことはよかったと思いました。
他にも、吾妻さんとのお見合いの決着、初恋の人との再会など、美希に関する話がたくさん続きます。
お見合いも再会も、辛い気持ちになりましたし、美希の母親が登場したところではものすごく不安な気持ちになったりしましたが、森田さんとの関係が少しずつ変わっていく様子はドキドキしました!
とにかく先が気になる展開は続きます。5巻が今から楽しみです!