Kiss(キス) 5月号 パーフェクトワールド、38話 感想
※ネタバレ注意です※
松本から病院に駆けつけた つぐみ。長沢さんから 命の別状はないことを聞きました。
目を覚ました鮎川にも、敗血症の疑いと 褥瘡の悪化、だけど手術すれば 元の生活に戻れる、と長沢さんは伝えます。
しかし、手術と入院と自宅安静に 2ヶ月かかることを知り、鮎川は動揺を隠せません。
つぐみは「心配なことがあるなら、話してほしい」と、鮎川に訴えました。
鮎川が心配しているのは 圭悟さんと楓さんの家のこと。現場へ設計監理に行くことができないと、支障が出てしまうのです。
そこで 2人は、つぐみが現場に通い、状況を鮎川に ひとつ残らず報告し続ける、と決めます。
鮎川の目と足になる と話し、覚悟を持って松本に帰ろうとする つぐみ。
長沢さんは 驚き、これから手術をする鮎川が 心配ではないのか、尋ねました。
「心配です、本当は このまま 彼のそばにいたいです!! ――だけど……、今ここには お医者さんがいて、お母さんも 長沢さんもいる、私が一緒にいなくても 彼は絶対 大丈夫だから、それなら私は、自分が するべきことを しなくちゃいけない……」
「いつも一緒にいることが最善じゃない、それが長沢さんの あの時の言葉の意味なんでしょう?」
つぐみは、長沢さんの「障害を日常として とらえることができなければ、共に生きてくことは出来ない」という言葉で、強くなれたのです――――
強くなった つぐみの言葉を、長沢さんが聞きたくなかったのは、ついに鮎川を変えた“誰か”が現れたことを 認めたくなかったからなのだろうなぁ…と思いました。
鮎川が 自分へ向ける感情は「恋」ではないことを、ずっと前から 分かっていた長沢さん。
涙をこらえて「樹くんは、変わったんだね」と言った瞬間に、看護師と患者 という関係は変えられないのだと、長沢さんは 受け入れる決意をしたのだと思いますが、病室を出た後 1人で泣く彼女は やはり、ツラくてたまらない様子ですね…。
過去に言ってもらった 長沢さんの言葉を思い出し、静かに涙を流す鮎川の姿も とても印象的で、切なくなります。
だけど、つぐみが松本に帰り 現場の状況を伝えてくれるようになったら、鮎川は しっかり起き上がって、前に進んでいくんでしょうね。
そして 長沢さんも、新しい希望を手に入れてほしいな…と思いました。
そうなることを期待しています。次回は どんな展開になっていくのか、待ち遠しいです。