王子様、この恋は運命ですか？　最終回 / 結末

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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『幼いころから時々 思い出したように見る夢がある』

『その夢の中で 私は変わった服を着て　　知らない男の子たちと親しげに話しながら 歩いている』

『そして　　手には白くて ふわふわの…』

『あれは…』

「ふわふわの…」

「美味しそうな…」

「あれは何…？」

「カ～ナ～さ～ま～！」

「そろそろ起きてください 支度が遅れますよぉ」

「…おはよう」

「センリ」

「おはようございます カナ様！」

「今日もいい天気ですよ！」

「いよいよ「南花」に出発ですね　　ご体調はいかがですか？」

「良好よ」

「この「西花」からは どのくらいかかるんだっけ」

「馬車なので 三日半ほどです」

「大神官のおじいちゃんの持病の腰痛が悪くなければ 転移魔法が使えたのにね～…」

「ふふっ」

「お年寄りには優しく～ですよ　　カナ様？」

「そうだセンリ その愛称での呼び方　　今日からは しばらく封印ね」

「お…仰る通りです！！」

「！」

「伯父様 …いえ　　国王陛下！」

「カーネリア　　もう準備はいいのか」

「これより 出立のご報告に伺うところでした　　ご足労いただき ありがとうございます」

「そう固くなるな 可愛い姪の晴れの日くらい出向くさ」

「これを渡そうと思ってな」

「？」

「蝶の…！　　ありがとうございます」

「西花王族の中で「蝶」の神託を受けたのは カーネリアが初めてなのでな」

「胸を張っていきなさい」

「「西の蝶」」

「カーネリア・エル・シエル」

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