シュート! 新たなる伝説、最終話 完結16巻 感想
※ネタバレ注意です※
シュートの全4シリーズのラストになります。
主人公のトシ達がワールドカップの舞台でドイツと試合しているところからスタートします。
その直前の話で、主人公のトシのワールドカップ出場決定と、背番号とポディションが発表されたところで終わってるのですが、なんとその発表の時に彼が所属していたチームは名門「レアル・マドリード」でした。
まさに、「ええ!」となったところで終わって、すぐの最終話で、ワールドカップ・ドイツ戦の真っただ中になるのです。
試合は色々ありますが、もうここからはシュートを読んでいた人達にはお馴染みの感じになります。
「シュートってこれだよね」と思う展開、ストーリ―が満載の最終話になります。
まずは、トシは最終話冒頭では脳震盪でピッチの外に倒れているのです。チームメートが皆「トシ早く戻ってこい」と言いながら奮起しています。
これはメンバー皆が「トシの為に」頑張っています。やはり皆、トシが大好きなんですよね。
誰もが認める日本のエースストライカーが主人公のトシなんです。仲間の絆みたいなものをひしひし感じて熱くなるところです。
そして倒れたトシを目覚めさせるのはヒロイン・和美の役目です。これもずっと漫画を読んでいる人にはお決まりの楽しいシーンです。
しかもワールドカップの舞台中に和美からの電話で「起きろー!」という声を聞いて起きます。さすが和美ちゃんだと、誰もが思うのです。
ずっとじれったくくっつかなかった2人が少し前にやっとカップルになっているのも嬉しくなります。
起きたトシはすぐに試合に復帰します。ここからが長いシュートの歴史の中で、初心に帰るところです。そう『トリプルカウンターアタック』発動です。
中学の頃に開発した技で、これこそが友情の証というアタックです。
そして、ゴールまでのサンクチュアリが見える(描ける)ようになっているトシにとっては、絶対領域的な技だと思います。
最終的には有名な「幻の左」でシュートをします。実況の「世界を貫く幻の左だ!」というのも良いです。とても熱いです。
トリプルカウンターアタックはずっと読んでいる人には、熱い思い出の技ですので、この大舞台で出てくるのは、やはりというか・・・とにかく嬉しい技です。
この最終話のラストは、現在の掛川高校サッカー部に舞台を移して終幕するわけですが、そこでは何と、あの和美ちゃんが監督に就任しているのでビックリします。
しかもトシと結婚もしています。さらにビックリです。幸せになったんだなと嬉しくなります。
過去の先輩たちから残したもの、受け継いでいるもの、今の高校生たちがこれから目ざして行くもの、残していくもの、さらにその下の後輩がまた受け継いで・・・という繰り返しの中で,何が大切かというようなことを最後に伝えてくれます。
そう、それはあの伝説の久保嘉晴が死ぬことになる試合の直前にトシに言った言葉「トシ、サッカー好きか?」の答えになるわけです。
これまでもトシは何か大事な場面でこの言葉を想い出し、その度に「大好きです」と答えてきていました。
この作品の最後を飾るのもその言葉になるわけです。
「ぼくはサッカーが大好きです」
この言葉は作品を全て読むと心に響く言葉です。
サッカーの中で、全力で泣いて、全力で笑って、全力で走ってる姿をずっと見て追ってきました。
友情、恋愛、家族、人生、家族、そして命までかけてサッカーをしているところを見てました。
トシは全身全霊をかけて、久保さんに誓って、サッカーを愛し続けるだろうと思います。
とにかくサッカーしかないのです。サッカーが人生を埋め尽くしているのです。そんな熱い人生を自分も送ってみたかったとも思います。
悲しいことも、辛いことも、全てを乗り越えて「大好き」といえるその純粋な想いも感動します。
このシュート最終話を通して、色々な事を学べました。