ホットロード、最終話 完結4巻 感想
※ネタバレ注意です※
「春山は5メートル空を飛んだ」春山は、漠統との最後の決着を着けるため、高熱の中バイクを走らせます。
しかし、不注意で大型トラックと事故をおこすのでした。
春山は、意識不明の重体となってしまうのでした。
春山は、生死をさまよっていました。
一方和希は、春山の事故とゆう現実を受け止められずにいるのでした。
春山の親友のリチャードと病院で、事故に会う前の春山が、和希に対して「俺、女一人の為に変わるかもしれない」と言っていた事を伝えました。
Nightsの頭を継ぎ、暴走族の頂点にたっていた春山が、和希の為に族を辞めると言ったのです。とても心打たれる言葉でした。
リチャードは、和希に「だから、お前を置いて死ぬ訳ないから」と言うのでした。
和希は、現実を受け止められず、精神的に沈んでしまうのでした。
和希とは、何度も衝突してきた母親も春山の事故を聞き、和希を心配していました。
シングルマザーで、いつの間にか離れてしまった親子愛でしたが、やはり母親だなと感じました。
和希は、事故が現実だと気づいた瞬間、受け止めきれずに、倒れてしまい春山と同じ病院に入院してしまいました。
そんな中、危篤であった春山は、「死にたくない」と呟き意識が奇跡的に戻るのでした。
その様子を見ていた春山の弟は、和希の自分を痛め付ける姿に「兄貴はお前の為に死にたくないと言ったのに」と伝えるのでした。
春山の命が和希にとって大切なように、春山にとって和希の命は、大切なんだと和希は、思い知り反省するのでした。
意識の戻った春山は、事故の後遺症により右半身が麻痺すると告げられました。
また、春山の回復を待って、警察は、暴走族の頭である春山に逮捕状を突きつけるのでした。
春山は、リハビリを懸命に頑張る為に和希に病院に来るなと伝えます。
春山なりに体が不自由な様子を和希に見せたくなかったのです。男気溢れる春山らしい言葉でした。
そして、鑑別所の入館前に、春山は和希と再開しました。
友人は、気を効かせて春山と和希を二人きりにしました。
今までとは違うお互いを求めるような緊迫感が読者にもキュンキュンと伝わってきて、とても良いシーンでした。
春山は和希の肩を抱き、体の関係を求めますが、根が固い和希は、約束通り鑑別所だけで帰って来たらすると焦らしました。
春山も和希の言う通りに二人は仲良くキスだけ交わすのでした。
女好きで、プレイボーイだった春山が、和希に対しては何だか真面目で可愛いかったです。春山は、その後鑑別所へ入りました。
鑑別所では同じような暴走族の少年たちが沢山いるのでした。
右半身が麻痺している春山は、歩くときに足を引きずっていました。
それを同じ鑑別所の悪に「お前の足を引きずる音がうるせーんだよ」と喧嘩を売られてしまいます。
鑑別所内で喧嘩や暴力など問題を起こすと、入館期間が長くなってしまう事から、春山は和希との約束を思いだし、ぐっと堪えるのでした。
それを見ていた教官が春山を誉めていました。
喧嘩大好きだった春山が、和希との約束で変わるのでした。
春山がどれだけ和希を大切に思っているかと感じさせられる名場面でした。
鑑別所内の作文で春山は、自分でしてしまった過ちは、自分で責任をとるしかないと、世の中甘くないと語るのでした。
その言葉が春山らしくてとてもキュンとしました。
春山は、無事に鑑別所だけで戻る事が出来たのでした。
しかし、右半身の麻痺は、相変わらずで、自転車で走行中、三輪車の幼児に抜かされてしまい、動かない体へのイライラで自転車に八つ当たりしてしまうのでした。
自分でしてしまった事とはいえ、十代の少年である春山の半身麻痺はとても可愛そうでした。
一方和希は、高校に進学し、働く春山の為にお弁当を作って届けていました。何だかとても幸せそうでした。
半身麻痺の春山を可愛がって雇っている仕事仲間もいて良かったなと思いました。
ずっと春山と和希の幸せが続きますようにと願う最終話でした。