美食探偵 明智五郎　最新話 / 36話

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『訳が わからない』

「えっと…」

「たっくん？」

「いったい何を…」

『これは どういう状況…！？』

「何って…」

「芹夏ちゃんは俺のこと さわりたいんだよね？」

〈カァァ〉

「違っ　　…うことも ないけど…！」

「たっぷり さわらせてあげるよ」

「俺も芹夏ちゃんのこと さわりたいし」

〈カリ〉

「っ……」

『私は』

『こんな たっくん　　知らない…！』

「だ…　　だめよ！」

「私達… いとこなんだよ？」

「うん　　だから？」

「だから！？　　え… えーと！」

「年下のいとこ あおってきたのは そっちだよね？」

「あっ」

「芹夏ちゃんは俺のこと　　どう思ってんの…？」

『まさか』

『こんなことになるなんて―――――…』

《――６時間前――》

「あ」

「芹夏姉ちゃん」

「今日から よろしくお願いします」

「た」

「たっくん 久しぶり～！！」

「わっ」

「うん ひさびさ」

『この超絶かわいい男の子は 吉田泰一』

（女の子よりキレイな男の子って 本当にいるんだ…）

「駅まで迎えに行けなくて ごめんね？」

「仕事だもん 仕方ないよ」

『今日から しばらく うちに お泊りする予定だ』

「さぁ どーぞ！」

「おじゃましまーす」

「ん？」

「たっくん また背 高くなった？」

「え　　そーかな」

「絶対そうッ　　かわいい顔が 前より遠くに見えてるし！！」

「なっ」

〈カァァァ〉

「えっと…」

『たまらん！！』

（そうよ その照れ顔を　　私に もっと見せるのよ！）

「芹夏ちゃんの部屋 いい香りするね」

「そ そぉ？ 普通よフツー」

『なーんてね！　　私の かわいい天使を お迎えするために』

『昨夜は修行僧のように掃除したもの』

「それで 不動産屋へは明日から？」

「うん」

「これ…母から　　上京して宿探しする間 よろしくって」

「いえいえ♡ こちらこそ ごちそうさまです」

「？」

「そうだ ＬＩＮＥでも うったけど　　改めて…」

「たっくん 大学合格 おめでとう！」

「あぁ！？ プレゼント用意しとくんだったー！」

「ありがとう 芹夏ちゃん」

「！！」

（よく考えたら こんな生物と しばらく暮らすとか…　　私 数日後には 灰になってるんじゃ…）

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