ボクラノキセキ　最新話 / 138話

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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『「特別」な人間になりたかった』

『もっと愛想がよくて 出来がよくて　　他の人と 比べられることも 飽きられることも』

『「要らない」と言われることもない』

『そんな「特別」な　　「たった一人」の人間になれたら』

『こんなに淋しい思いを　　しなくてすんだのかな…』

『…なーんて　　そんなことばっかり考えてたから』

「間違いない…この子は…」

「世界の終末に現れるという　　「黄昏の魔女」」

「この世で ただ一人」

『…え！？』

「「無効化」の魔法を使える者だ！！」

『ええええええっ！！？』

『なんでも願ってみるもんだな…』

『ここは ギムレスト聖国』

『魔法使いが治める国』

『その端の端の のどかな田舎町で　　私は２度目の人生を過ごしている』

「こ…　　これは また…」

「助けてよ アリスねえちゃん！」

「魔法屋に うちのトウモロコシを大きくしてくれって言ったら　　成長が止まらなくて」

「魔法解除もせずに金だけ持って トンズラされちゃったんだよ」

（魔法円の色が薄い…）

（だいぶ下位の魔力持ちだろーな…）

「まかせて 大丈夫だから」

「ダエグ」

《バシュッ》

「…ふぅ…」

「はい 解除完了！　　もう大きくなることは ないと思うよ」

「すごい！！ アリスねえちゃん」

「さすが「黄昏の魔女」！」

「お礼にトウモロコシ持ってって！」

「この おいもも！」

「ありがとう 食べきれるかな」

『２度目の人生は わりとうまくいってると思う』

『前世の私は 高校１年生の15歳で　　事故で あっけなく死んだ』

『転生した先は 魔法が存在する世界だった』

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