ばいばいリバティー、1巻 感想
※ネタバレ注意です※
八田 鮎子先生の最新作が発売されました!
恋愛に興味がない女の子と、デリカシーがない男の子の、マイナスから始まる関係がどうなるのか、続きが楽しみになる作品です。
前作の「オオカミ少女と黒王子」の番外編も収録されているので、八田先生のファン必見だと思います!
結婚して子供も生まれたエリカと佐田くん、2人が ちゃんと付き合う少し前、両方が楽しめる番外編で、キュンキュンできるストーリーでした。
全く恋愛に興味なく過ごしていた理奈が住むマンションの隣の部屋に、同じ学校で人気のある匠が引っ越してきたところから物語は動き始めます。
会っていきなり、ヘンな女に つきまとわれているから助けてほしいと理奈に頼る匠。
少しだけ協力するつもりで彼女のフリをした理奈に、匠は突然キスをしました!
怒って匠をビンタする理奈と、なぜビンタまでされなければいけないのか納得できない匠は、犬猿の仲となって関わることになっていきます。
ビンタされたことを友人にも話してしまったデリカシーのない匠に対して、また怒る理奈。
そんな理奈が恋愛に興味がないと知ると、「人を好きになれねぇなんて、カワイソーと思っただけ」と話します。
感情的になって言い返してしまったことを後悔するも、素直になれない理奈は匠の前で涙…。
匠は理奈に「…あのさ、キスはなかった事にできねぇけど、いい方法 思いついたわ、あんたさ、俺のこと好きになれよ」と言いました。
本当は恋をしたいと思っていることは認めた理奈ですが、匠のことを好きになることは出来ません。
匠も匠で「俺を好きになるのは勝手だけど、俺は好きになんないよ?」と――――
犬猿の仲が続きますが、バイト中の匠に遭遇した理奈は、匠が ひとり暮らしで頑張っていることを知りました。
それでも弱音を吐いたりしない匠を見直した理奈は、もっと柔軟になろうと思い始めます。
そんな中 気になって頭に浮かぶ人は、匠のバイト先のマスター、杉原さんだったのです。
友達と再び匠のバイト先に行った理奈は、杉原さんの大人の対応に心惹かれていきました。
その後、今度は偶然 会って話す機会があり、優しい杉原さんのことばかり理奈は考えるように・・・。
杉原さんと話す理奈の態度を見て、匠は「好きなんだろ、杉原さんのこと」と指摘し、好きな人ができたことを祝福します。
しかし匠に そう言われても、杉原さんへの気持ちが恋だとは確信できない理奈。
そんな理奈のために匠は、理奈と杉原さんを2人きりにして確かめるチャンスを作ってくれました。
杉原さんのことを いつまでも見ていたい、本当に杉原さんのことを好きなら嬉しい、そう思ったこと匠に報告すると、匠は「ホラ、もう答え出てんじゃん」と言います。
恋心を自覚したものの、どうすればいいか分からない理奈ですが、匠にレクチャーしてもらうのは嫌だと意地を張ってしまって・・・。
匠は、素直じゃないところを どうにかすべきだと伝え、「好きなだけで満足してんなら べつにいいけどさ」と言い残していきました。
その言葉について考え、杉原さんに声すらかけられなかった理奈は、素直になって「だからお願い、少しだけ私を助けて」と匠を頼ることができたのです。
匠は あっさりと受け入れてくれて、「俺だって前に助けてもらった借りがあるし、それに、あんたが これから どう頑張るのか、見てみたくなった」と言います。
理奈は頑張ることを決意し、理奈にとって最難関の一歩を乗り越えました。
出会ってすぐに理奈を頼った匠、匠の言葉によって頼ることができた理奈、正反対の2人だと思います。
そんな2人の関係は どうなっていくのか、理奈の杉原さんへの恋心は どうなっていくのか、続きが気になります。
そして、デリカシーは足りないけれど意外と親切で心根も優しく、すでに自活している立派な匠が、とてもカッコイイと思いました!
2巻の発売が早くも楽しみです!!!