身長2メートル120キロある剛田猛男くんは、中学校で柔道部に所属しながらも抜群の身体能力があり、硬派で男の中の漢(おとこ)ということから、同級生や後輩の男子には人気が高く、盛大に見送られながら中学を卒業した。
しかし自分が好きになった女子は、同級生で幼馴染でもあるイケメン男子の砂川くんのことを好きになることが多かった。
そんな猛男くんが砂川くんと同じ高校に入学し、学校生活に馴染んだ頃に通学中の電車の中で痴漢現場を目撃しました。
痴漢で嫌がっている女子高校生を見て、正義感の強い猛男くんはすぐに犯人を捕まえて駅員に引き渡したのだが、犯人の態度に冷静さを失ってしまい、警察官の前で殴ってしまったことから停学処分を受けてしまう。
猛男くんは大人しく家の中で過ごし、同じクラスとなった砂川くんが授業内容をまとめたノートを持って部屋に持ってきたところ、犯人を捕まえたのに自分のせいで停学処分になってしまったことから、女子高校生の大和凜子ちゃんがお礼のお菓子を持って自宅まで伺ったところで、猛男くんの新たな恋の物語が始まります。
可愛いだけではなく手作りのお菓子を持ってきたこともあって、猛男くんはすぐに大和ちゃんに一目ぼれするものの、2人きりで会うと緊張することから、いつも砂川くんを連れて行きます。
大和ちゃんも猛男くんと砂川くんと会う時には、毎回ケーキやマカロンなどの手作りのお菓子を持参し、公園で3人で話しながら食べている姿は微笑ましいです。
しかし大和ちゃんが猛男くんだけではなく砂川くんと一緒に来てほしいとお願いしたことで、猛男くんは自分ではなくイケメンの砂川くんの方が好きなのかと勘違いするだけではなく、女子に興味を示さない砂川くんが初めて「いい子だね」という言葉を聞いたことから、親友思いの猛男くんは自分の気持ちを抑えながらも、2人がカップルになって欲しいと応援するようになる。
2人の間にいる砂川くんは猛男くんの恋愛相談をしているのと同時に、大和ちゃんが猛男くんに対する恋心を知っていたことから彼女の恋愛相談を引き受けていて、どのタイミングでカップルとして成立させようかと様子を見ていました。
両想いなのに2人とも奥手だから告白するまでに至らなく、すぐに砂川くんに相談してしまうので、お互いの気持ちが分かっている読者としては、すぐに告白しちゃいなよと早まる思いを抑えながら読まないとならないです。
ところが猛男くんの勘違いが暴走してしまったことで、大和ちゃんが困ってしまい、2人の様子を見ていた砂川くんはそれぞれお互いに対しての気持ちを伝えたことで、2人が両思いだと気づいて猛男くんと大和ちゃんのカップルが成立しました。
2人がカップルになっても一緒に会う時にはなぜか砂川くんも同伴で、大和ちゃんも自分の恋の相談を聞いてくれたことから、お礼にと砂川くんにメッセージ入りのプチウェディングケーキを作って持ってきたのだが、一人では食べきれないサイズと強い思いが込められていることから、どうすれば良いのかと固まってしまうのが面白いです。
猛男くんと大和ちゃんがのほのぼのとした会話に、優しく見守る砂川くんの不思議な関係もありながらも、たまに本能のまま動く猛男くんの姿に吹き出してしまうこともあるので、胸きゅんよりも爆笑シーンが多く他の恋愛漫画とは違った面白さがあると思います。