この漫画は天狗の当主である匡と人間の高校生の実沙緒の恋物語です。
不思議な力を持つ実沙緒は16歳誕生日を堺にあやかしに狙われるようになってしまい、その実沙緒を昔約束した通り迎えに来た匡の初登場シーンがとても綺麗で印象的でした。
記憶を消されてしまって匡を思い出せない実沙緒と匡が両思いになるまではとてもドキドキしました。
実沙緒と結婚するために、そのために辛い鍛練を乗り越えて実沙緒のために時はになった匡。実沙緒を一途に思う匡の気持ちがすごく伝わってきて、こんなにイケメンで優しい男性に思われる実沙緒がうらやましいのと同時に、その気持ちが実沙緒に伝わった時は読んでいてとても嬉しかったです。
実沙緒は仙果というあやかしにとって有益な特別な存在で、両思いになった二人には次々に受難が訪れますが、それを二人で乗り越えていくのは読んでいてとても素敵で面白かったです。
仙果である実沙緒をあやかしである自分が抱くと実沙緒になにが起こるかわからないので実沙緒のことを抱けない匡。大事に思うがゆえに伝えられないこと、だからこそちゃんと話て欲しいという二人の葛藤はすごく私自身感化されました。
そんな二人が匡の命の危機から結ばれたシーンは本当に綺麗でした。
ここまででもかなりいばらの道を歩んできた二人ですが、その後匡の兄である祥を殺さなければいけないシーンは本当に複雑な思いが入り乱れていてすごく引き付けられました。
匡を愛している実沙緒、実沙緒にすがりたい祥、兄弟間の複雑な感情、すべてがここで繋がって一気に読み進めてしまいました。
祥が亡くなり名実ともにあやかしの長となった匡と実沙緒の間に新たな命が宿った時はこれからの展開が想像できず、早く読み進めたい気持ちになりました。
過去の仙果が出産した時に仙果が亡くなってしまった事実を知った匡の取り乱した姿は始めてみました。
実沙緒を助けたいために翻弄する匡。本当に心のそこから実沙緒を愛しているのひしひしと伝わってきました。
実沙緒を助けたい匡と匡と実沙緒を守るために動く家臣たちの姿にも、読んでいて今までの絆がわかっている分すごく共感してしまいました。
そして、自分に何かあるかわからないのに生ませてと頼む実沙緒はもう16歳の高校生ではなく一人の母親で子供を3人持つ私は痛いくらい気持ちが伝わってきました。
生むと決めた二人の絆は本当にすごくて、絶対に実沙緒を死なせないとする匡の強い気持ちが読んでいてどのシーンからも伝わってきました。
結局なにもわからないまま実沙緒の出産を迎えてしまい、赤ちゃんが生まれたあとその後5年後に飛んでしまい、実沙緒は死んでしまったの?っと疑問に思っていると、少し大人びた実沙緒と匡が現れてとてもビックリさせられる描き方でした。
生きていて良かったと思ったと同時に回想シーンで赤ちゃんを生んだあと動かなくなった実沙緒にキスをして自分のエナジーを三日三晩与え続ける匡の後ろ姿の描写はとても綺麗でした。
実沙緒が生き返った瞬間の匡のなんとも言えない喜び、初めて流した匡の涙のシーンは綺麗で愛が伝わってきて本当に忘れられないシーンです。こんな綺麗な涙のシーンを始めてみたような気がしました。
二人の愛の力って本当にすごいなと思わされる漫画でした。
実沙緒も生きることができ、二人の間にかわいい子供も生まれて本当に読んでいて幸せな気持ちになれました。
二人の恋は最初からずっといばらの道だったけど、それを二人で乗り越えて幸せつかみ本当に読んでいて、どの巻も引き込まれて早く次を読みたいと思う内容ばかりで本当に面白かったです。
絵も全体的に本当に綺麗で細かく読みごたえのあった漫画でした。