お互いの為を思って、離れ離れになった陛下と夕鈴ですが、夕鈴は陛下の為に、闇商人を捕らえるべく妓館へと潜入するところから始まります。
何も持たない下町育ちの女の子が一生懸命にがんばって、陛下の為にと奔走する様子が描かれていて「がんばれ!」と応援したくなります。
夕鈴の人柄に触れ、たくさんの人達が味方になってくれて、応援してくれて本当によかった!と思わずにいられません。
そして好きなシーンとして、同じく妓館で潜入していた陛下と夕鈴が出会うシーンは本当にドキドキして、どうなるの?とハラハラしました。
場所が場所なだけに、夕鈴を見た時の陛下の表情や、様子がとても切ないし、夕鈴に思いをぶつける陛下に、夕鈴か寄り添う所は本当に泣きそうになりました。
そして無事に闇商人を捕らえてどうなる?と思ったところで夕鈴となかなか会わない陛下の気持ちが、もどかしくも理解できて、早く幸せになって!と願わずにはいられませんでした。
そして二人きりでようやく会い、話し、狼陛下の過去の話をしていく中で、どんどんと近づく二人の距離が切実に描かれていて、お互いを思う気持ちが溢れていて読んでいて引き込まれました。
陛下の辛かった過去や、陛下のお母さんの事や、とても辛い経験をしてきた陛下が、ようやく夕鈴と出会い、幸せを感じられるようになったんだなとジーンとする場面もありました。
そして、夕鈴の為を思い、夕鈴を手放した陛下が、愛を告白する場面はついに、ようやく、やっとそんな思いで読みました。
ずっと思いあっていたのに、すれ違ってばかりの二人の気持ちが実り、愛を交わす場面は本当にいろいろな人に読んで欲しいシーンです。
胸キュンで、ドキドキします。
そして、思いが通いあった後の、ラブラブな二人の様子が、本当に読んでいて幸せな気持ちになりましたし、一生懸命に陛下に寄り添う夕鈴がかわいくて、けなげで素敵でした。
そして、いろいろ確執のあった、弟とも夕鈴のお陰でいい方向に向かったりと、本当にこの二人は出会ってよかったんだな。と思わせてくれる巻です。
ようやく正妃になり、これからも問題が山のようにあるかもしれませんが、お互いが思いあって、二人で乗り越えていこうとするこの巻は一部の完結にふさわしい巻でした。
そして、これからの新婚夫婦の2部がさらに楽しみになりました。
ドキドキもハラハラも、切なさも、甘々も全部が一気に味わえるそんな13巻です。読了後に幸せがいっぱいで、読んで良かったと思える1冊です。