極彩の家、2巻 感想
※ネタバレ注意です※
床についてしまいそうになるほど、髪が伸びた烏羽。
天藍に言ってもらった言葉で気持ちを新たに、頑張って手入れをしていたのですね。
髪の結い方を教えてくれた紅との会話で、鴉羽が ルカのことを“親しい人”かどうか分からない、と言ったことが何だか切ないけれど、紅の優しさがステキでした。
花祭りの日の鴉羽の髪は美しかったですね!紅に教えてもらってから1人で たくさん練習したんだなぁと思うとカワイイです!
そして鴉羽と天藍でお花の交換、モノクロなのに何でこんなに色鮮やかさを感じるのでしょう~!!!
初めてのことで戸惑いつつ、楽しそうに花祭りに参加している鴉羽を見て安心しました。
その気持ちは天藍も一緒なのですね。
庭師とも少しずつ仲良くなっていく天藍、彼は素直じゃないところがカワイイなと思います。
鴉羽とルカの再会は、最初は動揺していた鴉羽がルカと会えたことを喜べていて、意外に感じました。
本当は、ルカは裏切ってなんかいないって、天藍に言われる前から分かっていたのかな?なんて気がします。
会いたい気持ちが、憎しみに変わりそうだったところを天藍が止めてくれたのかな、なんて・・・。
抱きつく鴉羽に対し、色彩の子の髪に触れることは禁止されているため、ルカは抱き返せないところが切ないです。
やっぱり最初の髪はルカに渡したい鴉羽、だけどルカは相応しい人間だと認められてから受け取りたい。
黒髪に相応しい画家に、という意味ではなくて、もっと綺麗になっていくエルトに相応しい人間に、という意味だったのではないでしょうか。
物わかりの良い大人のフリをしているだけだとしても、鴉羽をここに連れて来てよかったと心から思うルカは、優しくて立派な人だと思います。
ルカから簪の贈り物も貰えた鴉羽ですが、髪を大事にする彼ら皆にとっても、簪というのは とても重要なアイテムなのですね。
大切な簪を落としてしまった鴉羽、そんな鴉羽の気持ちが分かる天藍。
厳しいことを言っても、鴉羽のために探してくれる天藍が ものすごく良い子!!!
天藍の不器用な優しさも、それを分かってお礼を言える鴉羽の素直さも、すごく かわいらしいなぁと思いました。
しかし、ルカから貰った簪を紛失したことで、鴉羽が知ることになった6年前の水難事故・・・。
池で溺れた紅を助けてくれた 梔子という色彩の子は、皆から慕われる 本当に優しい子だったのですね。
紅は 彼を死なせてしまったと、今も とても悔やんでいるから、自分のことを“いい先輩じゃない”なんて言うのでしょうか・・・。
池で溺れた鴉羽を助けるため飛び込んだ紅、とても いい先輩であることは間違いないですし、これをキッカケに自責の念が薄らいでくれたら・・・なんて思いました。
しっかり身軽になってから 紅は飛び込みましたし、紅まで溺れるなんてことはないですよね?
早く紅の無事を見届けたいです!3巻が待ち遠しくて仕方ありません!