初恋のつづきは男子寮で　最新話 / 9話

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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『一之瀬春馬 １７歳』

『生まれた時から 俺はイケていた』

『幼稚園から小学中学』

『何もせずとも ただモテた』

『天は俺の上にモテを作らず…』

「一之瀬くーん　　こっち向いてー！」

『……長年 そう思っていた』

「あっ！ 最上くんだわ！」

「うそっ　目が合ったら どうしよう」

『こいつに出会うまでは』

「おはよう」

【最上由希 １７歳】

『女のクセに 俺より背が高くて』

「顔色悪いけど大丈夫」

『気遣いもできて』

『何でも完璧に こなしやがって』

「ッるせーな」

「本当に」

スッ

コツン

「風邪とか引いてない？」

かああ…

『クソムカツク！！』

「触んな！！」

バッ

ドキ　　ドキ　　ドキ

「ごめん」

「お前 最上のこと好きだろ」

【一之瀬の友人　三好】

「はあ！？」

「べ べべべ 別に好きじゃねぇよ！」

ドキ ドキ

カアアア

「あんな男か女か わからねぇやつ！！」

「ただ まぁ あいつが俺に惚れたら？ 俺の勝ちっていうか？ やっぱり俺のほうがイケメンじゃん みたいな？」

「……――――」

「だからまったく好きじゃねぇ」

くるっ

グッ

（好きなんだな）

「由希くんって今 身長いくつなんだっけ？」

「１８２かな」

ピクッ

（ふーん　１０センチ差か…）

「一之瀬」

「キスする時の理想の身長差は１２センチらしいぞ」

「キッ…！　　な ハァ！？」

「俺は何も考えてねぇけど！」

（３年…　　いや５年あれば いけるか…）

ムムム…

「友ちゃん 聞いてよー」

「昨日 気になって測ったら ２センチ伸びてた」

「！？」

バッ

「テメェ… いったい どこまで成長する気だ」

「でも これで実質１２センチ差だな」

「…… それ以上は伸びんじゃねぇぞ」

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