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ホリデイラブ~夫婦間恋愛~、3巻 感想
※ネタバレ注意です※
ホリデイラブ~夫婦間恋愛~、3巻 感想
不倫したダンナと、それを許そうとしたり許せなかったりといった妻のお話です。
不倫相手の旦那に仕事を辞めることを約束させられた高森純平(ダンナ)ですが、会社への貢献度からなんとか高森家付近の京都に異動ということですみました。
それを聞いた高森杏寿(妻)は、正月の休みに実家に純平が戻らないという言い訳をするのも辛く、純平の「二度としない」という姿勢を信じて、別居解消に踏み切ります。
やり直すと決めた杏寿と純平ですが、やはり杏寿の癒えない心のささくれは存在し…。
そして、純平の不倫相手の井筒里奈から杏寿に、謝罪という名のとんでもない電話がかかってきて、杏寿の心は…?
とてもリアリティがあると思えて、夫婦関係をやり直そうとする葛藤が見ていて緊張してしまいます。
里奈のお雇い探偵(?)的な坂口のストーカー具合にびっくりしましたが…。
出会い系とか、SNSで相手の人の情報が手に入るとか、ネット社会ならではの不倫、みたいな問題意識もありますね。
読む人によって、不倫された杏寿、女として落ち度のない妻を裏切って不倫した純平、小悪魔天然ちゃんで計画犯の里奈、その夫渡など様々な人に、感情移入できる部分がちょっとはあったりするのではないかと思います。
また、夫婦の形について考えさせられました。
信頼が放任となって浮気につながりかねないし、過保護では束縛になりかねません…。
あるべき夫婦の姿とはなんなのか?と思います。
また、子供のことを思って離婚するのと、子供のことを思って仮面夫婦をするのと、どちらが良いのか…。
なんだか泥沼展開ですが…、続きが気になり4巻も楽しみです。
ホリデイラブ ~夫婦間恋愛~、4巻 感想
純平のことを信用できなくなってしまった杏寿…、一人でいることがツラくて、黒井さんしかいなかったのは仕方ないですね…。
ハナちゃんは連絡つかなかったし、黒井さんの他に大勢いると思ったワケですし。
でも結果として二人きりになったのは、黒井さんの企みだったということですか…。
杏寿をトキめかすことを言って、本気であることもチラつかせて、「二番目でもいい、待ってるから」「オレのとこ来てほしい」、雰囲気って怖いですね。
まさか杏寿が黒井さんの言葉を受け入れようとしてしまうとは思っていなかったので、ホテルに来てからの展開には驚きましたが、ギリギリで踏み止まって安心しました。実際は遅かったワケですが・・・。
でも、このことがキッカケで純平の恋しさを実感して、純平を信じることができるようになったのは事実。
雰囲気で魔がさしてしまう時があるということ、だけどそれは心まで動いてしまうわけじゃないこと、分かったから純平と今度こそやり直したいと思う杏寿の気持ちの変化には納得しました。
黒井さんがルニエールのオーナーではないということが判明し、どう考えても杏寿をターゲットに騙そうとしていたことは明白。
なのに、なぜか杏寿が不利になることを黙っていようとして、不思議に思いました。
本気で杏寿に惹かれていたのですね…。根っからの悪い人では決してなく、最後に一人で呟く「ごめん――――」は切なかったです…。
1巻から露骨に怪しかった麗華さん、全ては彼女の差し金だったワケですが、思ってた以上に頭が切れる人で、怖い…!と思いました。
そんな人を味方につけている里奈、杏寿が浮気をした証拠になってしまうだろう、写真という切り札を手にしてしまいましたね…。
義姉妹という関係、お金の貸し借り、という繋がりの里奈と麗華ですが、信頼関係もしっかりあるようで厄介だなぁ。
切り札を手に入れた里奈の笑顔が、とても無邪気で不気味に感じてしまいます。
ついに4人での話し合い、ここでは里奈の旦那、井筒が怖かったですね…。
嘘は徹底的に追及、言葉のあやでもなんでもなくて、本気で全てを暴く姿勢が度を越している気がします。
お互いの気持ちに温度差があって受け取り方が違っただけ、純平も里奈も本当のことを言っている、そんな冷静な杏寿の言葉もバカにしてる気がするし…。
驚いてしまうほど疑り深い井筒の追及に、杏寿と純平はどう対応していけばいいのでしょうか!?!
そして里奈は手にしている切り札を、この4人が揃った場で明かすつもり…?
この後の展開も怖いですね…、5巻が気になります!!!