捨て犬にハニートースト最終回 4巻ネタバレ注意

投稿日：2018年6月27日

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Cheese!(チーズ)　8月号　捨て犬にハニートースト、最終話　感想

※ネタバレ注意です※

ヒナタとシロは、子供の頃 2人が出会い、よく一緒にいた公園に訪れていました。

懐かしい場所でヒナタは、昔に思いを馳せます。

10年前、さみしげな後ろ姿でどこか遠くを見つめていたシロの事を、毎日見かけていたヒナタ。

シロの事を女の子だと勘違いしていたヒナタは、なぜかあの女のコの心を知りたい、と思うのです。

そんな時、ヒナタは懐いてくる捨て犬に、パンを与えました。

ヒナタのその行為を注意しようとするシロですが、お腹が鳴ると恥ずかしそうに逃げて行ってしまいます。

次の日、ヒナタは砂遊びをしているシロに話しかけました。

気むずかしいシロは何も答えてくれないけれど、めげずに話しかけてくるヒナタに、シロは「やまだ……きよ」と名前を教えます。

「きよちゃん」と呼ぶヒナタ。学校に行っていないから、漢字は分からないと話すシロ。

複雑な家庭なのだと察したヒナタは、「わたしが漢字教えてあげる！」と言い、その日からヒナタとシロ、そして捨て犬は、一緒に過ごすようになりました。

そんなある日公園の前を、偶然大介が通りかかってシロに声をかけるのです。

しかし、シロは持っていたぬいぐるみを大介に押し付け、すぐに走って逃げてしまいます。

「去年親父の再婚で弟になったコだよ　すぐ離婚したから今は家族じゃないけど……」「コレ…俺がプレゼントしたやつなんだ　もういらないのか……」

事情を知ったヒナタは、あわてて否定して「いつも宝物みたいに大事にしてたよ！」と大介に伝え、シロに返すためぬいぐるみを預かりました。

ところが、ぬいぐるみはいらない、ひなたちゃんももう話しかけないで、と泣くシロ。

「ひなたちゃんが好きだから、これ以上好きになっちゃったら　…離れるときつらくなるから」

（…きよちゃんの「好き」は「必ず壊れる」が前提なんだ、ずっとそれが当たり前の世界を生きてきたんだ）

ヒナタは、受け売りの言葉で精一杯シロをなぐさめます。

しかしその後、カゼをひいたヒナタはしばらく公園に行けなくなってしまいました。

ヒナタは絶対に来ると信じて待っていたシロと捨て犬。3日ぶりに公園へ来たヒナタに、シロは言いました。

「毎日来れないならこのコにもうエサやらないで」「そのときだけ優しくするのは一番ヒドいことなんだよ、わんこは3日間何も食べずにひなたちゃんを待ってたんだ」

「待つのってすごく苦しいんだよ、初めから何も知らないときより、楽しいことや幸せなことを知ってから失うほうが何倍もつらい、地獄なんだ」

シロと捨て犬に謝り、泣きながら帰っていった子供の頃のヒナタ。

10年が経った今、ようやくあの「きよちゃん」が「シロくん」だったと知ったヒナタは、シロに尋ねます。

「…ねぇ、あの頃のシロくん　いつもここから何見てたの？」

子供の頃のヒナタとシロの出会い、そして一緒に過ごした日々の事が明かされた最終回。

シロがどんな気持ちでヒナタを待っていたのか、考えると胸が痛みます… >_<。

そして、幼いシロが見ていた遊園地の観覧車。それはシロにとって、幸せの象徴みたいなものだったのでしょうね。

でも同時に、遊園地は母親に置いて行かれた悲しい場所でもあったけど、ヒナタと一緒に観覧車に乗り、食べられなかったハニートーストをヒナタが食べてくれた事によって、シロのこれからの「思い出」は、幸せなものでいっぱいになってくれるだろうなぁ、と思いました ^▽^。

おかげでヒナタに出会えたから、産んでくれただけで母親には感謝してる、と言っていたシロにはジーンとしちゃいます。

「同情だったとしてもその場しのぎの優しさだったとしても、俺は… ひなたさんを好きになってよかった、あれから心の支えになった　他人の優しさや小さな幸せに気づける人間になれた、ありがとう」

1年後、大学生になったシロとヒナタは同棲しているのかな？　もちろんわんこも一緒に！

母親が自分の自己嫌悪を減らすため、置き去りにする前にシロに与えた、ハニートースト。シロは、ヒナタと半分ずつなら食べられるようになったのでしょうね。

ヒナタとシロのとても強い絆を感じる事ができた結末でした！！！