佐野愛莉さんの連載作品「仁義なき婿取り」の最新話が読める ショウコミ は、毎月5日と20日 に発売です
同時配信の電子版が 便利でオススメ!
もくじ
64話 12巻 Sho-Comi 2023年3・4号
出版社 小学館/2023年1月4日 発売
63話 12巻 Sho-Comi 2023年2号
出版社 小学館/2022年12月20日 発売
62話 12巻 Sho-Comi 2023年1号
出版社 小学館/2022年12月5日 発売
61話 12巻 Sho-Comi 2022年24号
出版社 小学館/2022年11月18日 発売
60話 12巻 Sho-Comi 2022年23号
出版社 小学館/2022年11月5日 発売
59話 11巻 Sho-Comi 2022年22号
出版社 小学館/2022年10月20日 発売
58話 11巻 Sho-Comi 2022年20号
出版社 小学館/2022年9月20日 発売
57話 11巻 Sho-Comi 2022年19号
出版社 小学館/2022年9月5日 発売
56話 11巻 Sho-Comi 2022年18号
出版社 小学館/2022年8月20日 発売
55話 11巻 Sho-Comi 2022年16号
出版社 小学館/2022年7月20日 発売
54話 10巻 Sho-Comi 2022年15号
出版社 小学館/2022年7月5日 発売
53話 10巻 Sho-Comi 2022年14号
出版社 小学館/2022年6月20日 発売
52話 10巻 Sho-Comi 2022年13号
出版社 小学館/2022年6月3日 発売
51話 10巻 Sho-Comi 2022年12号
出版社 小学館/2022年5月20日 発売
50話 10巻 Sho-Comi 2022年11号
出版社 小学館/2022年5月2日 発売
灰被り姫は結婚した、なお王子は 2022年4月25日まで単話1~4巻が無料
「あんたはウチの子じゃない。」
「使用人よ。」
『家族と呼べる存在がいない。』
『ずっと一人ぼっちだった。』
『そんな私に、』
「俺と結婚して欲しい。」
『王子様が現れた。』
「八重!」
《バシャッ》
「!」
「いつまで廊下で掃除してるのノロマ。さっさと夕飯の用意をしなさい。」
「―――…っ、」
「も、申し訳ありません 直ぐ…」
《すっ》
《どたっ》
「う……」
「さっさと行きなさいよ グズ。」
「…………」
「お嬢様も よくやるよ。 腹違いとはいえ 実の妹をあんなに いじめるなんて。」
「いじめたくもなるさ。」
「妾腹の妹が あんなに美しかったら。」
「姉なんだし 正妻の子で立場は上なんだから放っておけば良いのに。」
「ただの憂さ晴らしだろ。」
「八重様も こんな家の血を引かなきゃなぁ… あの美ぼうを生かしてもっと幸せになれただろうに…」
『この家に引き取られて十年。』
『それまでは母と二人 つつましく暮らしていた。』
『母はとても美しい人だった。』
『山に囲まれた田舎の貧乏暮らしでも 笑みを絶やさない人だった。』
「八重。」
「どんな時も笑っていれば、なんとかなるものよ。」
「貴方は私に似て 愛嬌があるから、」
「笑っていれば 誰か助けてくれるわ。」
「他力本願…」
「あら、笑顔は武器になるのよ。」
「どんなに辛いことがあっても笑うの。 八重。」
『母が亡くなって、』
『一人になった私を迎えにきたのは、』
『顔も知らない父だった。』
『母はこの人の妾だったらしい。 私が生まれてすぐ別れたと聞いた。』
『斜陽とはいえ 旧家である日野家に引き取られると聞いたとき、』
『少しだけ期待した。』
(お嬢様の暮らしって どんなものなのかな?)
(食べ物にも困らない暮らししてるのかな?)
『一つ上の姉がいると聞いてドキドキした。 私に新しい家族ができるんだと――…』
『でも 妾腹の娘なんて歓迎される訳がなく――――…』
「いたた…」
「姉上も容赦ないなぁ…」
〔はっ〕
《ぱんっ》
「―――うしっ!」
(こんなこと なんでもない。)
(笑え、私。)
『こんな日常がずっと つづくと思ってた。』
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