輝ける星　最終回 / 結末

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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『妖怪なんて所詮は 空想上のキャラクター』

『現実には存在しない』

『高校に入学した 一週間前までは』

『そう思っていた』

（頭痛・吐き気 全身の怠さ　　足元もフラついて 真っ直ぐ歩きすらできない……）

『その原因は どう考えても』

『このモジャモジャだッ』

『オレ以外の人には』

『コイツは見えてないみたいだし』

『間違いない！！ コイツは…』

『妖怪だ！！！』

「あぁ…… オレはもうダメなのかもしれない」

『芦屋花繪 15歳 死因「祟り」』

「冷たっ！！」

「芦屋くん 大丈夫？ あなた今朝も校門の前で倒れたのよ」

「……ってことは」

『入学式以来 保健室登校７日目！！』

（このままじゃ友達一人 作れないっ）

（全てはコイツと出会ったせいだ！！）

『あの時 このモジャモジャを無視すれば良かったんだ――…』

「うわっ」

「な…」

「…何だ ぬいぐるみか　　子供の落とし物か？」

（随分 汚れてる）

（こんな所に落ちてたら また踏まれるかも）

（よしっ　これなら もう踏まれないし 落とし主も見つけやすいだろ）

（いいことをした）

（「良い行いをすると自分に返ってくる」って よく言うし）

『何かいいことあるかも――♪ なんて思ったオレに教えたい』

『返ってくるのは 祟りだ！！！』

（こいつに憑かれてから どんどん体調が悪くなるし　　その逆にコイツは どんどん大きくなっていく！！）

『明らかに何かを吸われてる！！』

『コイツ オレを祟り殺す気なんだ！！』

「うﾞうッ」

「ん？」

（ポスターの下に 何か貼ってある）

「妖怪祓い？」

「何だ この怪しい求人広告」

（文化祭のチラシの貼り残し？）

「……いやいやいや」

「誰かが ふざけて貼ったんだろ」

〔ピ〕

〔ピ〕

『オレの判断力 今 ゼロだ』

プルルルル

（どうせ「何 本気にしてんの」とか笑われるのがオチだろうけど）

「でも」

『このモジャモジャから解放される可能性が 0.1％でもあるなら』

『全力で縋ってやる！！』

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