ブランチライン　最新話 / 27話

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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「はぁー」

「また売れ残っちまいましたねぇ…」

「ちょっとー もっと危機感 持ってよ～　　これ以上 値下げできないよ～っ」

「昔みたいに美少年ならまだしも　　こんな…」

じ――――っ…

「うﾞっ…」

『売れ残っている奴隷は これだけ！？』

「……」

『小汚っ…！』

『汚い…！　　だけど』

『安い！！！』

「すみませんねぇ 次までに」

「補充しときますんで…」

「買います」

「…どーも　　ウィリアムです…」

「私はタニアよ …よろしく」

「あの…本当に これでいいんですか…？」

「おい」

「仕方ないの」

「時間がなくて…」

「？」

「これ… リードです」

「いらないわ！」

「え」

「行くわよ！」

「ほぉー…」

「立派な家ですね」

「時間ないの　　入って！」

「はぁ…」

（…　　立派な家だが）

（掃除が行き届いてねぇーなぁ…）

（洗い物も…）

（だから奴隷が必要…）

「わっぷ！？」

ばさっ

「はい 着替え」

「お風呂入ってきなさいよ！ キレイにしてちょーだいっ」

「え！？　　あ　　はぁ…」

「あの ご主人…」

ばたん！

「えっと　こんな感じで　　いいですか？」

「！！」

「汚れを落とせば　　なかなか悪くないじゃない！」

「奴隷に着せるには　　ちと上質過ぎますぜ　コレ」

じ――っ

「聞いてます？」

「というか ご両親はどちらですか？　　勝手に奴隷買って 怒られません？」

「処分されるのは困るのですが…」

「心配ないわ 私ひとりだから」

「は？」

〈ガチャ〉

「おじゃまします」

「タニアさん」

「今日こそは ちゃんとお話させて下さいね」

「は…　　はい…」

「こんちはー…　　保護者のウィリアムです…」

「あら」

「……保護者？」

「は…はい！　　父の親戚の…　えーと」

「…でも 安心しました」

「タニアさんの面倒をみてくれる方がいて…！」

〔何で床に座ってるのよ！〕

〔あ…すみませ…〕

「タニアさんのご両親が ずっと不在だと　　学校の噂で聞いたものですから」

ずず…

ビクッ

「ぎゃあ！？」

ガタッ！

「きゃ！？」

「な…」

「何だ　　コレ…」

「ちょっと！ 大丈夫！？　　え？　　え」

「もしかしてホットチョコ ダメだった！？」

「ど…奴隷！？」

「何てこと 奴隷が人のフリをするのは　　重罪ですよ！」

「えぇ！？」

「連れてって処分しないと！」

「だめーっ！」

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