婚姻届に判を捺しただけですが　最終回 / 結末

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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『ホッター山脈を背に 農場の盛んなのどかな国 ドレアム王の治める フロイト王国』

『第３子アマリリス姫は 病弱ゆえめったに人前に姿を現さないことから』

『美しきフロイトの眠り姫　　と呼ばれていた』

『が』

《ぱちっ》

「プリンが食べたいわ！」

「はいぃ！？」

「今度はどんな夢を…？」

「プリンよ！ プリンプリンして とても美味しそうだったの！」

「ぷ… ぷりん？」

「ダジャレじゃないわよ！」

「厨房に行くわよ テーナ 支度をお願い」

「今度は成功するといいですね」

『そう アマリリスは病弱などではない』

『ただ単に よく眠るのだ』

『アマリリスには秘密がある　　それは特殊な夢「現実夢」を見ること』

『過去・未来・他国の出来事 さらには異なる世界まで アマリリスは夢に見る』

『ドレアム国王は子供の戯言と笑うことなく リリスの言葉に真剣に耳を傾けた』

『その現実夢で見聞きしたことは 本来なら知り得ないはずの知識をアマリリスにもたらした』

『そして知り得た情報を 有識者と検討し実践することで実り豊かな国へと導いていた』

『当然 現実夢については厳重に秘されており 限られた者がリリスの眠りを守っている』

「できたわ」

「食べてみましょう」

「「………」」

「ま… まぁ…」

「美味しい…です…が…」

「何やら歯に ひっついて…」

「何よー 十分美味しいでしょう！」

《コツッ》

「リリス」

「ここにいたのか」

〔第２王子 エアム〕

「エアム兄様」

「どうしたのですか？」

「父上がお呼びだよ 急ぎ父上のお部屋に来なさい」

「お父様が…？」

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