高校生の日常が尊すぎてしんどい　最終回 / 結末

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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『昨日と同じ今日が続くと思っていたにゃ…』

『私は猫である』

『もうすぐ１歳ににゃるが』

『名前はまだ無(にゃ)い』

「やーん　　このスコちゃん かわいい～」

「２７万か… 高いなぁ」

「こっちの安い猫はどうだ」

「やだ 可愛くない」

「それにもう成猫じゃん」

「子猫がいい～」

「だよなぁ　　ハハハ」

『またか…』

『みんな同じことを言う』

〔ブッサイク〕

〔ハナクソ付いてるー〕

〔もっと小さい猫がいい～〕

『もう諦めた…』

『どうせ誰も私にゃんて欲しがらにゃい…』

「この猫をください」

「この猫をください」

『ええ！？』

『馬鹿にゃのか このオッサン』

『嫁へのプレゼントか？　　娘へのプレゼントか？』

『絶対に嫌がられるぞ！』

『返品にゃんか嫌だ！』

『期待なんかさせないでくれ！』

「プレゼントですか？」

「いいえ」

「私が欲しくなったのです」

「とても可愛くて」

「可愛くて」

うちの子におなり…

「猫を飼わない？」

「猫？」

「そう　　子供の頃から一度飼ってみたかったの」

「子供たちが巣立って」

「手が掛からなくなったら飼ってもいい？」

「構わないが　　どんな猫が飼いたいんだい？」

「それはね…」

「あなたに決めてほしいの」

「出ておいで」

「うちに着いたよ」

『無理にゃぁあ』

「にゃああ」

『今まで ずーっと狭い箱の中にいたから』

『こんな広い部屋 歩けないにゃ』

『それに…』

〔こんな猫いらなーい〕

『にゃんて家族に言われたら…』

「大丈夫」

「ここには私しか住んでいないからね」

『え？』

『こんなに広いのに』

『独りぼっちにゃの？』

『あなたは独りぼっちにゃの？』

『誰も…』

『撫でてくれる人がいにゃいの？』

『私がいるにゃ…』

「ブチタ」

「にゃー」

「マメ助」

「にゃー」

「おむすび」

「にゃー」

「お前は なんと呼んでも　　返事をしてくれるのだな」

「にゃー」

『そうにゃー』

「いい子」

「いい子」

『あなたになら なんて呼ばれても嬉しいにゃ…』

『ハナクソでもいいにゃ…』

「名前は大切な贈り物だからね」

「お前が気に入ってくれるといいのだが」

「昔も子供の名前を決める時」

「二人で色々考えて　　考え尽くして」

「結局 最初の名前にしたんだよ」

「ふくまる」

「お前の名前は ふくまるだ」

「お前に出会えたことが幸福だから」

「ふくまるだよ」

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