センセイ君主、最終話 完結13巻 感想
※ネタバレ注意です※
センセイとあゆはが最後いよいよ入籍し、結婚式を挙げる最終話。
両家の挨拶を済ませて、初夜。いよいよあゆはと先生の初体験かと思ったら、あゆはは先生を疲れさせてはいけないと、先生の誘いを断ります。
家事に料理に物件探しと、良い妻になろうとひとりで頑張るあゆは。
そんなあゆはに先生は、「夫婦なんだから、ひとりで成長しないで」というツンデレな言葉を言います。いつもクールな先生が、デレるシーンにはキュンとしてしまいます。(笑)
そして、やっと結ばれる2人。ここまで見守ってきたからか、読んでいてこちらまで幸せな気持ちになりました。
幸せな気持ちでゆっくりできるのもつかの間、あゆはの妊娠?騒動が起こってしまいます。(笑)
妊娠したと思い込んだあゆはは、先生にお腹のこどもに話しかけさせたり、積極的です。
しかし、「こんなわたしが、お母さんになってもいいのか」と急に不安になってしまいます。
そこであゆはに答える先生の言葉が感動的…。
あゆはに育てられるなんて、これから生まれてくるこどもが不幸なわけがない。
あゆはのそばにいる俺がそう言うんだから間違いない。
という意味のことを言ってくれます。
こんなことを旦那さんに言われたら…と思うと、涙が出てきますね。
やっぱり先生は、ここぞという時のこんな言葉が本当に素敵です。
結局妊娠は、あゆはの勘違いでしたが、あゆはだけでなく、先生も、親になる覚悟ができていたようでした。
お騒がせな、でもとても心温まるエピソードです。
そしてこの最終話でわたしがいちばん好きなシーンは、結婚式です。
これまでの登場人物が勢ぞろいして、先生とあゆはの結婚式に駆けつけてくれます。
最初から最後まで、ひとりひとりキャラが立っていて、これまでのひとりひとりのエピソードを思い返してしまいます。
幸せな結婚式で物語は進みますが、やっぱりここはあゆは。やらかしてしまいます。(笑)
あゆはは、会場の参列者のみんなと先生へのお手紙を準備していましたが、お腹が痛くなりトイレに駆け込みます。
その間に先生があゆはの代わりにスピーチを…。
ここの先生のスピーチがわたしは大好きです。
これまでの出来事がぎゅっと詰まって、エピソードを思い出しながら、本当にこんな先生と結婚できて、愛されて、あゆはは幸せだなぁ、そしてそんなあゆはから愛されて先生も本当に幸せだなぁ、と心から思います。
先生は、最初は何もできないあゆはにいろんなことを教えていたつもりでした。でも、本当は教わっていたのは自分の方だということに気がつきます。幸せを与えていたようで、あゆはから与えてもらっていた。そんな宝物のような言葉をみんなの前でスピーチで話します。
ここで幸せな気持ちにならない読者はいないのではないかと思うほど、本当に感動的なシーンです。
そしてそこへ何も知らないあゆはが戻ってきます。(笑)
この憎めない可愛い頑張り屋なあゆはは、本当にどこまでも応援したくなり、ヒロインにぴったりだと思います。
純粋で、まっすぐで、曇りなく先生を信用して歩いていけるあゆはになりたいとさえ思いました!
そして最後、なんと2人に子供が生まれます。髪が短くなってお母さん業をやっているあゆは。あゆはを支える先生。
今までたくさんの漫画を読んできましたが、ダントツにこうなりたいと思えるキャラクターはあゆはです。
そして、こんな旦那さんがほしいなぁという理想像が先生です。
頑張り屋なあゆはと、それをクールさを装いながらそれでも見守り続ける先生。
たまにお間抜けなことをするあゆはに呆れることが多くても、この結婚式での言葉のように、あゆはを尊重し、心から愛している先生はとても素敵です。幸せな気持ちで読み終えられた最終回でした。