彼女の腕は掴めない、最終話 完結3巻 感想
※ネタバレ注意です※
最後は一体どんな風に終わるのだろうと、最終話がすごく楽しみだった作品です。
始まりは「誘拐」だったのに、すごく良い終わり方でした。
実際にはこうはいかないんだろうけど、マンガだからこその、この終わり方。
絶対バッドエンドだと思ってたので、良い意味で裏切られて嬉しいです(笑)
もうホントに飛鳥さん(お兄さん)、マジでイケメンです。
最終話で磨きがかかってホントにかっこいいお兄さんになってました。
変わった性癖のため、暗い過去があるなか、ずっと自分と向かい合ってきて、やっと彼が出した結論。
遼も素直でないようなそうでないような、でも最後はちゃんと二人で話し合ってお互いが行く道を決めるところがとてもよかったです。
私だってこんな人にだったら誘拐されたいですよ!
誘拐生活を微笑みながら読んでいた私は、4年も離れていたらどうなるんだろう、と、とても心配でした。
お兄さんも遼も他に好きな人が出来ちゃうんじゃないかって。
けれど4年後に再会した二人は「あの頃のまま」でした。
他に好きな人も出来なかったというか、一緒に暮らしていた時にもはや運命の相手同士だと感じていたんだろうなって思いました。
お兄さんが最後に決断をしたのは遼を自由にすることでした。
手放すのはとても辛い選択だったに違いないのに、けれど彼は遼を手放しました。
誘拐したままじゃもちろんダメだし、手放す時が来るのは覚悟してましたけど・・・。
読者としてはこういうパターンのマンガだったら、暗い終わり方なのでは・・・とドキドキしてたんです。
しかし! 誘拐されていた遼も家に戻りましたが、そのときのセリフ「私の人生に必要な糧を得てから・・・飛鳥さんのところに帰ります」で、私は胸が熱くなってました。
さらにセリフはこう続きます。
「そうしたら私は幸せになります」
もう遼ってばお兄さんと居ることが幸せって気づいた(気づいて?)んじゃないですか。ニヤニヤしちゃいました。
そりゃそうですよね・・・自分が素のままでいられて、好きだと言ってくれる相手がいて。そして幸せになってほしいと願ってくれる人。
お兄さん。
お兄さんにとって大好きな遼が幸せでいることが一番の幸せだったので、このセリフはお兄さんにとっても読者にとってもとても嬉しいセリフだったと思います!
4年後の再会のとき、遼はいきなりお兄さんにタックル。
もうホントに可愛いです。といいますか、腕がないからこうなりますよね笑
タックルして「ただいま」。そしていきなり「飯にしましょう」。お兄さんは「相変わらずだね」と言ってEND。
4年前と何も変わってない二人がここに!
お互いのことを全て知った上での再びの再会と交際のスタート。
この二人はもう絶対幸せになるに決まっています!
お兄さんもよかったね、自分のことを分かってくれている理想の人に会えて。
遼もよかったね、素の自分をさらけだせる相手に会えて。
誘拐からよくこんなハッピーエンドにしてくれたなあと、作者の理央さんに感謝です。また続き描いて欲しいなあ・・・。
3巻末にはおまけ話もついていて、ここで遼が4年間の間に「のんべえ」になってしまったことが分かります笑
遼は4年の大学生活をエンジョイしてたんですね~。
お兄さんと二人でお酒を飲んで、酔っ払って上機嫌になる遼のセリフは「だって私も嬉しいんですよ」「やっと飛鳥さんに会えたから」と、頬を赤らめて微笑みながら、でした。
もうお兄さんが泣きそうになってて読んでるこっちがニヤニヤしました。
ああ、もうこれはすぐに結婚コースですよね。しないという選択肢が見当たらない!
欲を言えばもっと続きが読みたい! 二人のほんわかな日常マンガでもいいから・・・。
この二人をもっと眺めていたいです。続き出ないかなあ・・・。