魔女と使い魔様　最終回

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

『触れられるたびに 緊張して』

『ドキドキして』

「俺が お前を守ってやる」

『私の中に』

『こんな気持ちがあるなんて』

『知らなかった――…』

「ふぁ――……」

「ねぼすけ　　学校 遅刻するなよ」

「お兄ちゃん もう行くの？」

「じゃーな　　モモ」

『お兄ちゃんは』

〔わかった 俺が探してきてやる　　モモは家で待ってろ〕

〔お兄ちゃん…〕

『やさしくて』

〔モモのお気に入りのリボン　　木に引っかかってたぞ〕

『頼りになって』

〔一樹すごかったなー〕

〔お前ら サンキューな〕

〔よくあんな高い木に登れたなー〕

『いつも みんなの中心にいる』

『そんな完璧でヒーローみたいな お兄ちゃんが』

『なぜか突然 髪を金色にした』

「モモ おはよう」

「おはよう モモ」

「おはよう　　パパ ママ」

「…ママ お兄ちゃんのお弁当あるけど　　お兄ちゃん もう行っちゃったよ」

「…だまって出て行くなんて」

「ご飯の時も しゃべってくれなかったしな…」

「きっと今だけだよ　　また普通に しゃべってくれるよ」

『お兄ちゃんは 金髪にした日をさかいに　　パパとママに対して 素っ気なくなってしまった』

（きっとお兄ちゃん ママ達に反抗するために　　わざとお弁当 忘れたんだ…）

（いくら お兄ちゃんの学校が隣でも　　届けるの やだなー）

『だって…』

（お兄ちゃん 怖そうな人達といるんだもん！！）

（ほら…）

（絡まれないように みんな避けて通ってるじゃん）

（もうお弁当 渡さなくてもいいかな）

「……」

『パパとママとお兄ちゃんをつなぐのは 私しかいないんだ！』

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