もね先生のなすがまま　最終回 / 結末

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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『いつから “普通の子”が アイドルになれるようになったのか？』

〔可愛い衣装を着せただけで 育てようともせず〕

〔実力のない子を カリスマに仕立て上げ　　使い捨てるのは もうやめましょう〕

〔ステージに立つ条件は〕

〔“特別な人”であることです〕

〔さあ　　本物のアイドルになりましょう〕

「♪」

「♫」

「♪　　♪」

「？　　誰か歌ってる？」

「ラジオでしょ」

「いや 違うよ 生歌だ…」

「♫」

「えっ　　うまくね？」

「この声 子供…　　女の子？」

「♪」

「なに この声　　うっま！ 何！？ 誰！？」

「え マジで ここから？　　銭湯じゃん」

「あらっ　　また ひかるちゃんが歌ってるわよ」

「♪」

「あぁ 荻の湯さんとこの？　　上手ねえ～」

「銭湯の歌姫ね」

「ひかる」

「じいちゃんは キャロル・キングをリクエストしたんだが」

「何それ？　　また古いのでしょ～」

「ひかるの声で『You've Got A Friend』が　　聴きたいッ」

「掃除 手伝ってあげてんだから なに歌ったっていいじゃん」

「俺の楽しみはもう お前の歌だけなんだ」

「おじいちゃんのせいで 人が集まっちゃうんだよ　　ホラッ まだ営業時間じゃないですよ」

「酒盛りしないで」

「牛乳だよ」

「みんな ひかるの歌を聴きに来てんだ　　許してやれ」

「サウナ流行ってんだからさー ウチもあれやろーよ 布ばっさばっさ…　　リョウニュ」

「ロウリュな」

「そんなん やらんでいいだろ」

「若者が増えるよっ　　ジジイばっかじゃん いま」

「ジジ…」

「ひかるちゃん もう中３だっけ？ 高校どこ行くの？」

「決めてないです～ まだ４月だし」

「歌 上手いんだから 歌手かアイドルはどうだ～？　　ホラ あの西川さんちの…　　蘭ちゃんみたいに！」

「ひかる 何観てんの？」

「あ 「ＪＰ学園」？」

「新曲のＭＶ～」

「ねーＪ学の西川蘭ちゃんて ウチの中学出身なんでしょ」

「まじ！？ どの子！？」

「この黒髪ロングの」

「うっわ かわいー」

「私 実は幼なじみなんだ～」

「え やば　　どんな子だったー！？」

『蘭ちゃんは』

『近所に住む 二つ上のお姉さんで』

『私の自慢の友達』

『メンバー総数５０人超えの 大所帯グループ』

『「ＪＰ学園」に 中２で加入してからは　　忙しいみたいで あんまり会えない』

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