サマミヤアカザ先生の連載作品「Mr.マロウブルー」の最新話が読めるASUKA(あすか)は、奇数月24日ごろに発売です
同時配信の電子版が便利でオススメ!
もくじ
34話 6巻 ASUKA 2025年1月号
出版社 KADOKAWA/2024年11月22日 発売
訳あり魔導士は静かに暮らしたい 2022年11月3日まで1巻まるまる無料
『世界の始まりの日 導師様は男の子と女の子を創りました』
『そして男の子に魔法を与え 仰いました 『汝はこの力をもって 女を守る生き物である』』
『「こうして男の子は 魔法を使えるようになりました」』
「ねえ エーコお姉ちゃん 女の子は魔法を使えないの?」
「私も使いたい!」
「そうねぇ… でも女の子には使えないの」
「導師様が魔力を授けたのは 男の子だけだもの」
「ちぇ 私も使いたかったなぁ」
「でも科学だってあるし 使えなくても生活できるよ 王都では車も走ってるらしいし 町に通信機設置の噂でもあるって」
「違うの! ロマンなの!」
「どこで覚えたの その言葉 うーん でも女の子で使えたら変だって言われるかもよ?」
「それに魔法を使うには――…」
「はい!」
「僕 魔法 使えるよ!」
『魔法は男の子が六歳になったら 魔法学校で学ぶのだが』
「見せて見せて!」
「すごいね!!」
「本当!? 何ができるの?」
『魔力が強い子は 入学前でも魔法が使えるらしく』
「僕はねー お湯がわかせるよ!」
「なあんだ そんなのママだってキッチンのコンロでできるよ」
「お空を飛べるなら すごいけど できないんでしょ?」
「つまんなーい」
「二人共っ そんなこと言っちゃ駄目よ」
『魔法を使うには「形(かた)」という動きが必要になるんだけど…』
「そんなことないもん!!」
ぐるんっ
〔ぐるん ぐるん〕
「カイルくん 形の真似したら危ないよ 魔法がもし発動したら――…」
ボッ
「きゃあああっ!!」
「火が本に!」
「みんな ここから離れて!」
「早く消化器を!」
「あ… 僕…」
「わざとじゃ…」
「カイルくん 落ち着いて…」
「僕…」
〔メラッ〕
「!」
ゴォッ
『パニックで火力のコントロールができなくなってる…!』
「カイルくん!」
『早く避難させなきゃ危険だ!』
「カイル!」
「マ ママ…!」
「何してるの 早く火をしずめなさい!」
「危ないですよ! 逃げて下さい!」
「早く火を消して! 土か水属性の職員はいないの!?」
「それが うちには…」
「エーコお姉ちゃん 僕死んじゃうのかなあ!?」
「!」
「そんなの嫌だよ…!」
「――――…」
『どうしよう… どうやって逃げよう』
『子供を抱いて逃げるには 火力が強すぎる』
「魔道士はいないの!? 誰でもいいから火を消して! うちの子を助けて!」
〔ド クンッ〕
「――カイルくん 私から絶対 離れないでね」
「エーコお姉ちゃん…?」
「大丈夫だよ」
〔ドクン〕
『やるしかない!』
「絶対 助かるから…!」
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