喜久田ゆい先生/由唯 先生/椎名咲月 先生の連載作品「虫かぶり姫」の最新話が読める月刊コミックZERO-SUMは、毎月28日に発売です
同時配信の電子版が便利でオススメ!
もくじ
59話 10巻 Comicゼロサム 2025年1月号
出版社 一迅社/2024年11月28日 発売
Piece / 1~3巻 -今だけ無料-
2022年4月5日まで
『いつも』
『未完成の そのパズル』
『なんとなく 嫌な予感はしてたんだ』
『メールの数とか 笑顔の数とかさ』
〈ガチャッ〉
「あ」
「水帆…」
「あの…」
「バイト… カゼで休んでるって聞いたから 来てみたんだけど…」
『誰?』
〈チャラリ~―♪〉
〈ピッ〉
「礼美? ごめん 今ちょっと――…」
「こっちも急用なんだって!!」
「水帆さ―― 「折口はるか」って覚えてる? 高2ん時のクラスメイト!」
「へ?」
「死んだって!」
「乳癌だったって―――― まだ19なのにさ―― びっくりだよ ―――で 明日お葬式なんだけど――…」
『“折口はるか”』
『正直 この日まで 彼女の存在を忘れてた』
「水帆――っ」
「礼美!」
「久々だよね~―― ごめんね なかなか連絡できなくって 今 S大とM大のサークルかけもちしててさ―― 超忙しいんだ!」
「女子大だしさ―― そうでもしないと出会いがないわけよ」
「ふ――ん」
「やっぱあたしも共学行けば良かったなー 水帆の彼氏って 同じ大学の同じ学部なんだよね!?」
「あ――――…」
「実は… 昨日からケンカ中だったりして…」
「え~― そうなの? 意外! 水帆でもケンカってするんだ――」
『正確には 「戦わずに逃げてきた」』
「あの子 文学部の子だよね」
「うん…」
「……とりあえず 今日は帰るよ私」
「えっ」
「落ち着いてから ちゃんと話そうよ 後で連絡して」
「わかった」
『“浮気” なのかな』
『言い訳一つされなかったんだけど』
「折口さんてさ―― 大学行かずにコンビニでバイトしてたんだってね――」
「え?」
「折口さん! 進学してなかったんだって!」
「あたしほとんど しゃべったことなかったしさ―― 悪いけど 死んだって言われてもピンとこない」
『“折口はるか”に関しては ほぼ皆 そんな感想だと思う』
『誰とも話さず 笑わず 怒りもせず』
『いつも教室の隅っこで 息を殺して座ってる』
『そんな印象しかない』
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