鈴木ジュリエッタ先生の連載作品「推しに甘噛み」の最新話が読める花とゆめは、毎月5日と20日に発売です
同時配信の電子版が便利でオススメ!
もくじ
33話 7巻 花とゆめ 2024年21号
出版社 白泉社/2024年10月4日 発売
愛だけに。 / 1巻 -今だけ無料-
2022年11月8日まで
『もういっそ』
『死んでしまおうか…』
『――夏休みに入ってすぐ』
『たったひとりの家族だった母親が病気で死んでしまった』
『父親のことは何も知らない』
『親戚もいない』
『俺 齢16にして』
『まさかの ひとりぼっち…』
「まぁいいけど…」
はぁ…
『元々俺には何もなくて』
『特別気にかけてくれる友人も』
『夢や希望も持ってない』
『唯一の生きてる理由と言える母さんが死んだ今の俺に』
『この先どうしろというのか…』
『今日は夏休みの登校日で』
『こんな俺でも学校に行きゃ何か変わるかもしれないと思って来てみたけど』
『そんなことは一切なく』
『誰も俺の事情なんか知らない』
『ここから落ちて 俺が消え去ったところで』
『きっと誰も何も変わらない』
「…母さん 怒っかな…」
『――母さん… なんで俺だけ置いてった?』
『いつかはそうなるだろうけど さすがに早過ぎんだろ…』
『今更 父親の所に行けって言われたって 知らない家族の中で生きてくとか』
『俺にはムリだっつーの…』
ガタン
キィ~~…
スタ スタ
『旧校舎に来る奴なんかいるんだ…』
『あれ…?』
『アイツって確か…』
『2年の…』
『ん?』
『んっ? えっっ!?』
「ちょっ」
「待てっ!」
「きゃっ」
ドサッ
「ててて…」
「……… またダメだった」
『「また」って』
「おいっ!」
「何やってんだよ! 死にてーのか!」
「…はい」
「っ!」
「なんで…」
「いろいろ…あって…」
「いろいろって…」
「…ううん むしろ…」
「何もなくて…」
「はぁ?」
「…あんた 2年だよな? 見たことある」
「? あなたも2年生?」
「いや 俺は1年だけど」
「そう…」
「でも1年生でも知ってるわよね?」
「昔この旧校舎で 生徒が飛び降り自殺してるって」
「あなたはどうして そんなところに?」
「う…」
『まぁ俺も死ぬこと考えてここに来たわけだけど…』
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