Kiss(キス) 10 月号 パーフェクトワールド、32話 感想
※ネタバレ注意です※
やっと辿り着いた避難所には居られない と鮎川が言ったのは、やはり車イスだから…だったんですね。
トイレが2階だったりしたら 行くことはできないですし、普通のトイレだって 車イスのままでは使えない…。
寝れる場所も床になってしまうし、車イス自体が ここでは邪魔になってしまうと考えたら、確かに ここにはいられない、という判断になってしまうと思います。
つまり、それくらい避難所での生活は 車イスの人には難しいという事なんですね…。
今迄 考えもしなかったので、今回の話は少しショッキングでした。
当然のことなのですが、こういうことまで日常的に考えることは難しいでしょうし、実際に体験しないと分からないだろうと思うと、読んでいて勉強になると感じます。
その後 鮎川は病院に行くことを決め、それに つぐみもついていくことに――――
病院で やっと横になることができる、となった矢先に、鮎川よりも体調が悪い人が来て、鮎川は せっかく手に入れたソファを譲りましたね。
現在 体調が悪いわけではないので 体調を崩してしまっている人に、という鮎川の考えも分かる気がしましたし、しかし 病院の人が心配したように、鮎川は脊損だと考えると、これは難しい問題だな…と また思ってしまいました。
結局、職員の人の車の中で 床に敷くマットが届くまで待つ、ということに。
余震で眠れない つぐみが鮎川を心配して、また車まで様子を見に行ってしまうのも 理解ができましたし、そして 車の中で一緒に待つという状況になって、ふたりの仲が再び近づいていることは、お父さんたちじゃなくても気付くだろうな と思いました。
前々回 長沢さんが心配していたように、この震災が また二人の関係を ひとつ変えたのではないでしょうか。
そして、お父さんが また、つぐみのことを心配してしまうというのも、やはり よく分かる気がしました。
今回は、つぐみの考えや 鮎川の行動に、驚かされることや共感できることが多くて、彼らの気持ちが理解できる分、この先ふたりが どうしていくのか、想像がつかないと思わせる内容になっていたと思います。
きっと この地震がなければ、つぐみは 鮎川との関係を新しいものに変えることができただろうと思いますが、今回のことで さらに方向は変わってしまったのではないでしょうか。
今後が どうなっていくのか、次回が とても気になります!