森本梢子さんの連載作品「たまのこしいれ ーアシガールEDOー」の最新話が読めるCocohanaは、毎月28日に発売です
同時配信の電子版が便利でオススメ!
もくじ
20話 3巻 ココハナ 2025年1月号
出版社 集英社/2024年11月28日 発売
侍女なのに…聖剣を抜いてしまった! / 1巻 -今だけ無料-
2023年3月2日まで
『我らがクライノート王国には 王宮にある聖殿の庭に “女神の大木”と呼ばれる大樹があります』
『その大きさに目を奪われた人は 手に届く高さに一本だけある枝に 違和感を覚えることでしょう』
『ですがすぐに それは枝ではなく 剣の柄だとわかります』
『これこそ 女神が人に与えし“聖剣”なのです』
『抜いた者は勇者となり 魔王から王国を守るだろう―― 千年と少し前 そんな言葉を残して 女神は地上から去りました』
『平和な世が続き 魔王も勇者も現れることはなく 聖剣の“試し抜き”は 今では祭りの余興として楽しまれています』
『余興とはいえ 国内外の腕自慢が ほんのわずかも動かすことができなかった聖剣 それがどうして 私の手に!?』
『私 ただの侍女なのに――!』
カラーン… カラーン…
『時計台の鐘 今日はやけに多く鳴るなあ…』
「え――――!?」
「…………」
「なぜ抜けた?」
「これ 絶対抜けないやつでしょ?」
「ちょっと手をかけただけなのに…」
「どどどど どうしよう………」
『私はエリノア・トワイン クライノート王国の王宮侍女をしています』
『侍女というのは 王族たちの家である王宮で 王族たちの身の回りの世話をするのは仕事』
『めったに人のこない聖殿や森の掃除だって 立派な業務なのです …ええ』
『まあ正確には 日常業務ではないんですけどね』
「エリノア またなの?」
「罰として 聖殿の森を掃除してらっしゃい」
「こんなとこ誰も来ないから きれいにしたってさ―――」
『森の掃除をしながら なんとなく女神の木を仰ぎ見たら』
『聖剣が目に入って――』
「これって金属よね」
「こんな雨ざらしじゃ 錆びちゃうんじゃない?」
「ほこりだけでも はらってあげよう」
『本当に なんの気なしに そう思って』
『まさか』
『こんな簡単に抜けるなんて』
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