トツキトオカの切愛夫婦事情　最終回 / 結末

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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『年上(おっさん)好きのお母さんは夏祭りの夜に ４５０歳年上のお父さんと恋に落ちた』

「あら お面じゃないわ」

「いたたたた」

「あなた もしかして康徳神社の康徳坊様？」

「うん そう」

『その後』

「それでね最初 子供はお父さんが引き取るって約束だったんだけど」

「あ 秋姫もっと粉つけて」

「お母さん お腹大きくなってきたら 秋姫あげるの嫌になっちゃったのよね」

『私は１５にして 自分の親権争いについて聞かされる』

「だから もし秋姫ムリにつれていったら「天狗はやっぱり人さらいだ」って噂流して 神社取り壊してやるっていったのよ」

「でもこうして毎週お団子 持って会いに行ってるしねぇ」

「世の中には もっと娘に会えない人たくさんいるのに」

「あ 髪の毛入ってる」

「秋姫のなら お父さん喜ぶわ」

「それはちょっと…」

『というわけで わたしのお父さんは天狗様なのですが』

「秋姫ちゃん お父さんとこ おつかいかな」

「うん」

「荷物 重とうないかね」

「いやー あたしけっこう力あるんで」

『わたしが ほかの子と比べて違うのはちょっと力が強いとこぐらいです』

「お山 上のほうはダメですよ」

「神様の領地なんで」

「あ お父さんにちょっと…」

「その子は ええんよ」

「康徳様 町内会の春祭りのことで昨日 町長さんが―― 聞いてますかっ」

（相変わらず さわがしい…）

「姫様」

「姫様」

「なでて」

「なでて」

「三郎坊 五郎坊」

「眷属になれるように がんばっとるか」

「なでちゃる なでちゃる」

「お前ら いつまでたっても子供じゃのう」

「何が いつまでたってもだ」

「お前こそ そろそろちゃんとお山にあがって修行して 天狗になれ」

「瞬ちゃん」

『瞬ちゃんはあたしの幼なじみで いろいろあって ここで天狗になる修行をしています』

「お山では次郎坊だ」

「あたし絶対ならないし」

「もう帰るから あさって あたし…」

パカ

（ゴメン…）

ポイ

「禁足地内で面をはずすなと いってんだろうが　アホー」

「じゃね お父さんによろしく」

「くっそ…」

「てめー」

「わかってんのか」

「お前は本来 お山で暮らすもんなんだからな」

「下で暮らすにしても 絶対お山が見えなくなるとこまでいくんじゃねーぞ」

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