海が走るエンドロール　最新話 / 22話

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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『ここはとある東京下町にある』

『商店街』

『猫のモチーフが所々で見られるこの商店街ですが　　昨今の保護猫活動などで』

『今ではめっきり ノラ猫を見ることも少なくなっておりました』

「あ！」

『しかし』

『猫たちは』

『私たちの知らない間に』

『人間にまぎれて この商店街で生活しているのです』

「小虎！」

「またサボッてんのか！？」

「とらちゃーん♡　　元気ー？」

「小虎ちゃん ひとつ持って行きな」

「ありがと おばちゃん！」

「お！ 虎！ いいもん食ってんな～」

「おっちゃん！ あげないよ」

「いらんわっ」

「そういえば」

「最近 子どもたちがウワサしてる都市伝説があるんだけど聞くか？」

「おっちゃんホントそういう話好きだよな～」

〔最近 商店街や霊園に夜目の光る猫娘が現れて 子どもを探して食ってるっていう都市伝説が〕

〔子どもたちの間で流行ってるらしいんだ〕

「……」

「猫娘…？」

「なんじゃそりゃ！」

「なんかの見間違いだろ」

「夢のないことを言うなよなぁ～　ロマンだよ！ ロマン！！」

「それって いつ頃から」

「一週間くらい前かな　　近くの小学生が見たって言いだして広まったらしい」

「それが最近 大人の間でも何人か見たって人がいてな～　面白いだろ！？」

「ふ～ん…　　猫娘ねぇ…」

ガサガサ

「なんだなんだ　　ウワサをすれば猫娘か～～！？ なんつってな～」

「って　　アレ！？ いないよ」

ひょいっ

「大丈夫 大丈夫！」

じっ…

「そんな警戒しなくていいぞ！」

ニコッ

「迷子か？」

「困ってるなら聞かしてよ」

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