本気でしてもいいですか？　最終回 / 結末

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『私も一度くらい』

『ラブレター貰ったり 告白とかされてみたい』

（なんとなく こっちにいそうな気がする）

「みーつけた！」

「宮永くん」

「手紙受け取ってください」

「………」

「いつも悪いな　　宮永さん」

「ほんとだよ このパターン何度目！？」

「同じ名字が並んでて ややこしいけどさ！ 入れる前にちゃんと確認しよう！？」

「つっても これで２、３回目くらいだし」

「十分だわ！！」

【宮永 一誠】　【宮永 千織】

「今どき恋文って珍しいよね　　手書きで想いを伝えるのって素敵だし 沁みるわ…」

「なんてお返事しようかな」

「なんでお前が貰ったことになってんだ」

ちょっくら 戯言ほざいてみただけだって

私には縁のない話なんでね

お届けついでに 気分を味わわせてもらっただけさ

『不憫な子…』

「あーあ 思ってもみなかったな」

「こんなにも モテに差がつくなんてさ」

「つーことで 慰謝料」

ピッ

「何のだよ」

「私を差し置いて 青春しやがって」

「どんな理屈だし」

ガコン

「でも これにしようと思ってたでしょ」

「まぁ…　　当たりだけど」

『私と一誠は』

『名字が一緒で　　しかも家は お隣同士』

「ただいまー」

「じゃあ またあとで」

『更には生年月日も 生まれた病院も一緒というミラクル』

『親同士も仲が良く 家族ぐるみの付き合いのため』

『双子のように育ってきた』

「あーもうッ　　あとちょっとだったのに」

「ハイ 俺の勝ち」

「ワ、ワン…　　チワワンモア…」

「そろそろ疲れてきたんだけど」

「じゃあ 次で最後にしよう！」

「何度目の最後だよ…」

「同じキャラなのに なんで勝てないんだ…」

「俺のほうが こいつのこと わかってるからな」

「は？ 愛なら私のほうが強いし」

「次で証明してやっからな！」

「雨降ってね？」

「ほんとだ」

「はっ！！　私の布団っ」

「一誠のとこは！？」

「今日洗濯 回してないから大丈夫」

「じゃあ こっちしまうの手伝って」

「はいよ」

「セーフ…」

「せっかく取り込んだのに シワになるぞ」

「適当でいいから ハンガーから外しといて」

「ったく…」

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