ウソ婚Rose (ロゼ)　最新話 / 12話

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『沸き立つ王宮』

「バンザーイ！」

『期待に満ちた臣下たち』

「紅夏国万歳！」

「新国王 ばんざーい！」

『どどど どうしよう』

『私 今日から』

『王様になってしまいました……』

バッタ―――――ン！

「国王陛下―――！？？」

「ひ、人…　　いっぱい……」

『ひぎゃ―――――――――！！？』

「お目覚めですか」

「あばばばばば　　なんっ… だれ？？　　ハッここは… どうして…！？」

『私 名前は シュカ(15歳)』

『ここ 紅夏国の姫　　でした。昨日までは』

『で、この人は――？』

「申し遅れました　　私はゼン」

「紅夏国前王付きの武官です　　シュカ様の亡き兄上とは親友でした」

「ここはシュカ様の寝所　失礼ながら　私がお連れしました」

「……………………！！！　　ひっ！！！」

「覚えておいでですか？　　あなたは即位式の途中で倒れられたのですよ」

『そうだった』

『父である紅夏国王 そして母上 兄上たち　　みんな流行り病で急に亡くなったのは つい先日のこと』

『それで王族唯一の生き残りだった私に 次期国王(跡継ぎ)の白羽の矢が立ったのです』

〔「お迎えに上がりました」〕

『だけど――』

「す すみません…！」

「わた 私 今まで ずっと後宮暮らしをしていて…！」

「家族以外の人と お会いしたことがなかったので……　あんな大勢の人 初めてで気圧されました…」

「……」

「存じております　　亡き王は それは素晴らしい方でしたが」

「唯一 弱点というか 姫に関してのみ　　異常に溺愛 …いや 呆れた過保護 もとい」

「類まれなる愛情深さをお持ちで」

かああああああ

「すみません…」

「その影響で あなたは15年間 一度も後宮から出たこともない　　他人との接触もしたことがない」

『そうなの そうなんです』

『だから人と関わるのは苦手……！』

「ごっごご ごめんなさい！！！」

ムッ

『はっ』

「シュカ様…」

「す すみませ ごめんなさ…」

『なな何か怒りに触れ……………！？』

「それ さっきから良くありませんよ」

は？

「反射的に「すみません」は良くない　　あなたはこれから 皆の上に立たなければならないのだから」

「みだりに頭を下げないでください　　…って」

カキーン

「…そう硬くならずに　　ていうかですね そもそも人として」

「非もないところで たやすく頭を下げることと 正しく謝れることは違うと 俺は思いますよ」

「俺の言っていること わかりますね？」

「はい…」

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