小鳥遊家の妹は花嫁になりたい　最新話 / 4話

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「オルタンシア・レミ・ヴェリテ　　デンダーヌ伯爵令嬢 暗殺未遂の罪により…」

「違います！　　私はやっておりません！ 私は決して暗殺を企んだりなど！」

「斬首刑に処する」

「ひっ」

『違う！ 私は何もやってない…！』

「お願いします もう一度 捜査を！ 私は絶対にそんなことは！」

「ああ　　あれが例の…」

「公爵家を乗っ取ろうとした娼婦の娘でしょ？」

「やはり 生まれの卑しい者を家に入れるべきではなかったわね」

「！！」

「お…　　お兄様！」

「助けてください！！ 冤罪です！ 私は暗殺など企んでおりません！！」

「黙れ 公爵家の恥さらしめ」

「…俺は一度たりとも お前を妹などと思ったことはない」

『…どうして　　こうなってしまったのだろう』

『一体 どこで間違えたのだろう』

『神様… いったいどうして』

『こんな残酷な仕打ちをなさるのですか？』

『もしも　　慈悲をかけていただけるのなら』

『どうか』

『もう一度 私にチャンスを』

「…ひゃあああ！！！」

ドスンッ

「ぎゃんっ」

「オルタンシア 大丈夫か？」

「お」

「お父様…？」

『そんな… お父様は私が冤罪で捕らえられる少し前に』

『病で亡くなったはず…』

（ここは天国なのかしら　　私は処刑されて 天国でお父様と再会して…）

「ああ お父様だ そう呼んでくれて嬉しいよ オルタンシア　　今日から私たちは家族だからね」

『……ん？』

『ちょっと待って ここって…』

『ヴェリテ公爵家所有の馬車の中！？』

『さっきお父様は「今日から私たちは家族だ」って…』

『まるで昔みたいに――』

『それに この体…』

「見てごらん あれが君の新しい家だ」

『あれ…このシチュエーションには覚えがあるぞ！？』

「今日から君は 私の娘」

「公爵令嬢になるんだ」

「息子は気難しい子だが　　君ならば きっと上手くやれるだろう」

「期待してるよ オルタンシア」

『そんな 嘘でしょ！』

『確かに やり直したいと思ったけど』

『まさか公爵家に引き取られた日に 時間が戻っているなんて！！』

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