人狼乙女ゲームに転生したので生き残りエンドを目指します　最終回 / 結末

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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『３年前　　入社して はじめて作ったワンピースは』

『まったく売れなかった』

はあ…

「可愛いと思うんだけどな…」

『でも』

タンッ

「ありがとうございましたー」

『たった一度だけ 着てくれている人を見つけた』

『私は 今でも』

『その人のために 服を作っているのかもしれない』

「７０％オフ対象商品…！？」

「ああ そうだ 佐久間」

「お前がデザインを担当したアイテムのみ 値下げするらしい　　リアーノさんから連絡が来た」

「本当に７０％オフですか！？ ２０％の間違いじゃなく！？」

「３０でも ５０でもなく ７０％オフ！！」

「何かの間違いなら よかったけどな」

「でもでも 水野さん」

「うちって ＯＥＭじゃないですか！」

「大体は先方の指示に従って デザインしてるわけだし…」

ごにょごにょ

「まあなあ」

「リアーノのデザイナーから デザインテーマや生産数の指示が来て　　うち ひつじ繊維が それに合った服を作って納品する…」

「いわば影の立役者だな」

「それでも お前の作ったデザインが売れないんだから」

ピシ！

「解決策は ひとつしかない」

「コンペに挑戦しろ 佐久間」

「コンペですか！？」

「そー コンペ」

「ちょうどリアーノが 新しいブランドを立ち上げるらしくてな　　メインデザイナーを 社外コンペで募ってるんだよ」

「そんな大役…」

「大丈夫だって 学生時代 賞とかとってたんだろ？　　ほら あの…」

「でも私 売上 ドベですよ！？」

「先方の指示に従ってダメなら　　自分で１からデザインしてみろ」

「それでダメなら そこまでだ」

とぼ…

「…あーあ　　大丈夫なの あんな言い方して」

「いいんだよ」

「あいつに期待してるやつが 俺の他にもいるからな」

う――っ

『大変なことになった…！！』

『社外コンペ？ １からデザイン！？　　ええと…まずイメージを固めるために 資料を集めて…』

『ああ～～ どうしよう！！』

「あの」

「床に本が落ちてますが…」

「あ スミマセン！」

するっ

ガス

「ギャ――ッ　　ごめんなさい ごめんなさい！！」

「いえ…」

（怖…！！）

ひい――

『営業の多田くん』

「佐久間さん」

「リアーノのコンペ 出されるんですよね」

「はっ はい！」

「先方からお聞きしている条件をお伝えするので 後で打ち合わせをしましょう」

「わかりました…」

『そういえば』

『リアーノの担当は 今年から 多田くんだった…』

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