人と話すことが苦手でクラスに馴染めない いろは。彼女の心の支えは、受験生だった中3のころ図書館で“先輩”とコミュニケーションが取れたことだった。その思い出を大切にするあまり、いつからか『イマジナリーフレンド』として想(そう)を頭の中に作り出し過ごしていたが、なんと本人が同級生になって現実に現れる――。夏祭りでトラブル発生!想を突き飛ばしてしまった いろはは、服を乾かすために想を自分の家へ誘う。そこで いろはは、幼い頃に亡くなった両親の話を想に共有し、自分の気持ちに気が付く…。お互いの過去を知り距離を縮めた ふたり。充実した夏休みが終わり、再び学校生活がはじまる――
#8|まなざし
8話の注目シーンをPickUp! 勝手に販売促進😊
「なんかあった? さっき、まっ先に俺のとこに来ると思ってたのに」
「……、あ…阿久津くんを、私の…お世話係みたいに し…したくなくて…」
「何それ、誰かに言われた?」
「……」
「つーか、お世話係はお互い様。言葉で伝える練習と、心を動かす練習。相互利益でしょ」
お互い様か…
「そ…そう言われて少しホッとした。あ、私はまだ…あんまり役に立ててない…けど……、うん… がんばる!」
「ごめん、目が合ってる絵にしたいから、ちょっとの間 視線こっち向けてて」
「あ…うん」
目が合うたび 恥ずかしくて、反射的に そらしてしまいそうになる。それでも、そらしたくない。見つめていたい。
2巻8話|別冊マーガレット2025年2月号
縮まる距離、近づくこころ。その動きはまだ一方通行…?
『2月号の咲坂伊緒先生のコメント:明けましておめでとうございます! 楽しい事いっぱいの年にしたいです。』
次回9話は3月号、顔を見れば高まる いろはの想い…しかし意外な人物が立ちはだかる…!?