貧乏令嬢の勘違い聖女伝　最終回 / 結末

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「よし」

《ピ――ッ》

「ハイハイ」

《プシュ――》

「あれっ 大島さん？」

「大島さんも この線だったっけー？　　おはよ――」

『空気 読んでこ』

『空気』

「おはよー」

「そんでね 今日は角のイタリアンのランチ行こうよって話してて――　　大島さんも よかったらどう？」

「新メニュー おいしそうなんだよね」

「だってここんとこ納期ラッシュで ストレスやばいじゃん」

「たまには豪勢にパーっとさ！」

「大島さんも どう思わない？」

「わかる―――」

『空気』

『読んでこ』

「こまるんだよね 大島さん こうゆう凡ミス」

「これで何度め？　　ほんと勘弁してくれるう？」

「申し訳ありません」

「なんかゴメンね 大島さん　　あのページ作成したの 私なのに…」

「ううん いいの」

「あの場で それ言っちゃうと 部長 前みたく逆上して雰囲気 悪くなるだけだし」

「ほんと部長 ムカつくよね！！ 悦に入ってて 超キモイんだけど」

「なんかさー 「みんなの前で大島さんみたいな大人しい子叱りつける 暴れ馬な俺」的プレイ 楽しんでない！？」

「キモイって はっきり言った方がいいよ 大島さん！」

（ん？）

「うん　　気をつけるね？」

（んん？）

『空気』

『読んでこ』

「大島さん 取引先の名刺のデータ化お願い」

（えっ）

（これってあなたが頼まれた仕事じゃ…）

「どうかした？」

「ううん」

「了解」

『大島 凪 28歳』

『私の毎日を 一言で表すと』

『「なんだかなぁ」』

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