カラフルアンチノミー　新連載 / 1話

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

「しー　　ちゃ～ん！」

『山裾大学附属小学校 ２年Ａ組　椎名 了 ８歳』

「キャーッ！！　ちょっと花君！！ 手ェふっちゃダメーッ！！」

「わ～い！」

「あ――～っ　てんてきが――～っっ」

「おはよ 椎名」

『山裾大学理学部 生物学科助教　椎名 了 ２８歳』

「おはようございます　　南准教授」

「あれ？ 花と一緒とちゃうの？」

「なぜ花准教授と？　　オレは今 あなたの助手ですから」

「やって朝はいつも一緒やし お前ら幼なじみやん？」

「方向が同じなので一緒になるだけです　　それに今日は…」

キャーッ

「お」

「うわさをすれば」

「失礼」

ガチャッ

「花」

「しーちゃん おはよ～ 朝 電話ありがとね～」

「しーちゃん言うな」

「あの時間に起きてないのは立派な寝坊だ」

ぐいっ

（魚臭い）

「ペンギンの餌は終わったみたいだな」

「で 花 朝は何食った？」

「え…」

「まさかまだ食ってないのか」

「え～　　だってこれ しーちゃんのお昼～」

「かまわん 食え 倒れられたら迷惑だ」

「も～子供じゃないのに～」

「はよーっス 花先生ー　　こないだの紫外線写真 出来たんスけどー」

「おはよ～ 森君」

「やっぱもっといいフィルター使えないとダメっスねー　　紫外線の色 全然視えねーの」

「その実験 花が教授に機材分の予算 頼んだろう？」

「あのね～ もっと派手なテーマ研究してって～」

「あの教授 ガチでケチなんスよー」

「大学の先生なんて変人ばっかりっスからねー」

「おーい森 オレらも先生やぞー」

「いや 南先生は普通に変人…」

ゴッ

「いてっ」

「あれ 花 全然食べてへんやない」

「ペンギンのお魚の臭いが残ってて～…」

「なんや魚くらい オレのフクロウの餌はマウスやで？」

「しかもマウスの(ピー)を(ピー)してー…」

「…南准教授」

「え？」

「うおっ！？」

ダー

キュウ　　ダー

「仕方ない…」

「今日の花の講義にはオレが付く」

「え！ 今日はオレの講義助手やん…」

「いえ はい」

「…分かったから にらまんといて…」

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