ハルとの間に一定の距離をおいて友達のようにふるまおうとする雫でしたが、ハルに改めて「好きだよ」と告白されてしまいます。この時のハルの澄み切った笑顔がとても素敵でした。
この2人は、お互いに告白しあっているにも関わらずなかなか恋人同士になれません。しかし、想いがすれ違ってぎくしゃくした期間があっても、その後には本音をぶつけ合うシーンがあります。
今回もシリアスなシーンから一転、ポンポンと言い合うコミカルな2人の姿にほっこりした気持ちになりました。
文化祭の準備のために買い物に行った日の夜、ハルが雫にキスしようとする場面にときめきました。夜の道で好きな男の子と一緒というシチュエーションにはドキドキさせられます。
文化祭のエピソードは見せ場が満載でした。
雫とハルに加えて、友達の夏目さんとササヤンくんもお化け屋敷の衣装で登場して楽しそうです。
特に雫の、ゾンビのメイクをしたナース姿が似合っていて、意外な一面を見た思いがしました。無表情で「お注射しますよ~」と言うところでは思わず笑ってしまいました。
夏目さんのゴスロリ姿も可愛いです。
1巻で、ハルと雫の距離が縮まるきっかけになった男の子たちがいました。3巻ではそのうちの1人、ヤマケンくんがにわかにメインキャラクターに昇格します。
ヤマケンくんはおしゃれで遊び慣れていて頭もいいという、女の子にもてそうなタイプのキャラクターです。
雫たちの学校の文化祭にやってきたヤマケンくんは、ハルとケンカした雫と話をします。そのおかげで雫は自分の気持ちに整理がついたようです。
悩んでいる雫の相談にのってくれて、ヤマケンくんはなかなか良い人だなと思いました。
文化祭にはハルの兄である優山さんも来ていました。ヤマケンくんは優山さんのことを苦手に思っているらしく、雫を巻き込んで誰もいない教室に逃げ込みます。
そこにハルが、ハルに恋をしている大島さんと一緒に現れます。奇妙な四角関係のようなこの状況に、とてもハラハラしました。
雫に馴れ馴れしくふるまうヤマケンくんに怒るハル。雫の恋のライバル・大島さんの登場に続き、ヤマケン君はハルの恋のライバルとなるのでしょうか?ヤマケンくんの今後の動向が気になるところです。
文化祭では、雫と夏目さんの友情が一歩進展しました。
雫と友情を深めたくて、心の中に踏み込んでくる夏目さん。雫は思わず「あなたには関係ない」と冷たく言ってしまいます。
しかし雫は自分が間違っていたと気付き、夏目さんに謝ります。その時の夏目さんの感激した姿を見て、2人が仲直りできて本当に良かったなと思いました。
文化祭が終わった日の夜、校舎の片隅でハルは雫を抱きしめます。
ハルへの想いに戸惑い、距離をおこうとしていた雫でしたが、自分の心にちゃんと向き合おうと決意を固めます。
雫のその姿はとてもまっすぐで、それに応えるハルの笑顔は本当に優しくて嬉しそうでした。
文化祭という非日常の1日の締めくくりに、夏目さんとササヤンくんも何やら意味ありげな雰囲気です。
大島さん、ヤマケンくんもそれぞれに思うところがある様子。
雫とハルだけではなく、彼らも含めた恋や友情の行方がこれからも楽しみです。