悠里と父親・将吾の面会交流の日――。将吾に“悠里の中身は凛子”だと見破られてしまい、意識が入れ替わったことを伝えた凛子。だが、将吾が『あいつ』かもしれないため、凛子は慎重になっていた。そんな中、階段から落ちた女の子と、側で取り乱す女の子を助けた凛子達。のちに、そのふたり――萌花・萌音と再会した凛子は、ふたりが双子だと知る。どうやら萌音は悠里の知人らしいが、悠里を憎んでいる様子で…!?
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「…凛子が一緒に落ちたから、悠里は助かったんだな…。ありがとう、凛子」
「………、………変なの… あんたのことだから『おまえがちゃんと悠里のこと見てなかったからだ!!』なんて言うと思ってた…」
「俺に対しては雑だけど、凛子が悠里を大切にしてるのは知ってるから、ちゃんと信じてるよ」
―――私も、信じてみようか。悠里の…、“父親”を――…
「あのね…将吾…、実は悠里…一度目を覚ましたの…。その時に悠里は『あいつがいなければ あたしは幸せだった』って言って…」
もくじ
4巻14話|Cheese!2024年12月号
悠里の「父親」である将吾のこと 信じても、いいのかな――――…?
『12月号の椎名チカ先生のコメント:12年ぶりに電子レンジを買いました。すごい進化してる!』
次回15話は1月号、萌音の心の闇は深そうで…!?
4巻13話|Cheese!2024年11月号
悠里と父親・将吾の面会交流の日に、凛子は将吾に悠里の中身が“凛子”だと伝えようとしていた。そんななか、凛子に内緒で悠里が将吾と会っていた時の写真に、将吾の浮気相手・玲那も写っていたとわかる。『あいつ』が将吾と玲那である可能性を疑い、更に将吾が勝手に玲那を悠里に会わせていたことに憤る凛子――。面会交流当日、これ以上の負担をかけたくないからと、同行を断ったはずの洋がやってきていて…!?
波乱の新章スタート!!
「意識も戻ったし ひと安心ー」
「そうね、頚髄損傷の疑いも気になるところだけど脳神経外科で…、………。うん…っ、ビックリしちゃったけど女の人 無事でよか」
「おい、いつまでヘタな演技してんだよ。母親のくせに悠里に全然似てねぇぞ、凛子」
「……何言ってるの…、お父さん……」
「将吾さん そんなわけ」
「洋は黙ってろ。つーか『凛子』って言って その反応 おまえもグルか。なんでそんな大切なこと すぐに悠里の父親の俺に言わなかった…!!」
「…ちょっと! どならないで…」
「なんでわざわざ悠里のフリなんかしたんだ!!」
「それは…」
『11月号の椎名チカ先生のコメント:「群青のカルテ」3巻が発売になります。宜しくお願いします。』
次回14話は12月号、新たな「あいつ」候補…!?
3巻12話|Cheese!2024年10月号
悠里が『母親のような精神科医になる』ため、学業への専念を理由にバイトを辞めていた…と知った凛子。だが当初の理由であったストーカーについて、悠里がそんな嘘をつきバイト帰りに父親・将吾と会っていたのが気にかかり、ストーカーの調査を続けることに。そんななかクリニックでは、凛子が欠けたことによる負担が全て洋にかかっていた。顔色が悪い洋を心配する凛子。その矢先、洋が突然 倒れてしまって…!?
大切な人達が心から笑って過ごせる日が早く訪れるように ―――前へ進もう…!!
「……あなた…、この間から俺んちに迷惑かけることを極端に避けてる。もし将吾さんに『あいつ』の可能性がないなら中身バラして、御子柴家から出て 将吾さんの所に行くとか考えてませんか?」
「…だって… 高校生の悠里ひとりは心配で…、嫌だけど将吾のとこなら……」
「そんなの絶対に 許しません」
『10月号の椎名チカ先生のコメント:夏休みはどこにも行かないのですが9月にUSJに行くことになりました。楽しみです!』
次回13話は11月号、洋の口調がいつになく強いのは――なぜ…?
3巻11話|Cheese!2024年9月号
悠里がバイトを辞めた理由を探る凛子。知り合った松下さんは、過呼吸を起こすほど息子・碧人くんの発達に悩んでいた。そんななか、凛子は松下さんから『母親のような精神科医になりたい』という悠里の夢を聞き、学業に専念するためバイトを辞めたことを知る。
訪れた内科で精神科の受診を勧められるも、怖くて行けずにいた松下さん。碧人くんのことで心身がボロボロの彼女を見た凛子は『私が診ます』と告げて…!?
「なんか楽しいことでも思い出したの?」
「思い出したというか… なんかね、悠里ちゃんって、年上のお姉さんみたいだなぁ って。そんなわけないのにね、ふふふっ」
「いや! でも確かに勉強してるだけあって 説得力すご…」
“「脳の異常とか、ストレスになるものが近くにあったりするんだって!!」”
「あ…その ごめんね いろいろ勉強不足で…。もっと勉強するから…、麻美ちゃんのことも 碧人の発達のことも」
「うん、ありがとう…!」
――――医師がどんなに治療しても、近くに支えて共感してくれる人のほうが 力になる場合がある―――…
『9月号の椎名チカ先生のコメント:今回の松下さん親子編は「37.5℃の涙」を思い出しながらずっと描いていました。』
次回12話は10月号、大切な人を守りたい――… なのに今度は洋までもが…!?
3巻10話|Cheese!2024年8月号
悠里がストーカーのせいでバイトを辞めていた、と知った凛子と洋。その人物は、客である松下さんの息子・碧人くんのことで、勘違いだった。後日、碧人くんを注意する松下さんに会った凛子。その時、松下さんが過呼吸になるが、凛子の対処で症状は治まる。それに感心する松下さんから、『母親のような精神科医になりたい』という悠里の将来の夢を聞いて――…。
あの日、悠里がしたかったこと。いま、私にできること―――…
「あーあ 浮かれちゃって…。中身 元妻だとも知らずに…」
でも一回ちゃんと話はしてみたかった。将吾と悠里が話していた内容によっては「あいつ」に近づけるかもしれない。
(バイト帰りに会ってたってことは、結構 頻繁に会ってたはず…。ストーカーだって嘘を…、ついてまで…)
“「……いや でも…ストーカーという犯罪行為を軽々しく理由にするなんて…、悠里ちゃんらしくないですね…」”
「もう少し… 調べてみようかな……」
『8月号の椎名チカ先生のコメント:娘の中学校の美術部で漫画の描き方を教える臨時講師を始めました。』
次回11話は9月号、これが今の私にできること…!!
3巻9話|Cheese!2024年7月号
悠里が面会交流の時間外に、父親・将吾と会っていたのを知った洋。このことを凛子に黙ったまま将吾を訪ねた洋は、悠里のバイト先にストーカーのような人物がいたため、帰宅時に送っていた…と将吾から聞く。同じ頃、悠里がバイトを辞めた理由を知りたい凛子は、バイト先を訪問。そこで、悠里がストーカーのせいでバイトを辞めていたことがわかって…!?
私は あなたのことを どこまでわかっていたの?
「やっぱり お母さんのお仕事近くで見てて、医療の勉強してるからこういう時動けるのね」
「医療の…勉強…?」
「え? 前に言ってくれたじゃない? ―――将来、お母さんみたいな、精神科医になりたいって」
“「精神科医の母は困ってる人を絶対に見逃さない。あたしも…、見逃したくない…!!」”
「う…っ」
悠里 悠里、こんなお母さんでごめんね。でも ありがとう――…。
飛び降り自殺を図った娘の悠里を助けようとして共に落ちてしまった凛子。病院で目覚めると意識だけ悠里の身体に移ってしまう。娘を苦しめた「あいつ」の正体をつかむべく、凛子は悠里として行動するが!?
『7月号の椎名チカ先生のコメント:5月24日頃、群青のカルテ2巻が発売されます。よろしくお願いします。』
次回10話は8月号、一日も早く あなたと話したい…
2巻8話|Cheese!2024年6月号
体調不良で求職中の悠里の担任・渋谷先生を探る凛子。だが、生徒思いのいい先生という印象だった。凛子は、復職した渋谷先生を見て、ストレスの原因は副担任・飯島先生では…と疑う。渋谷先生と話すと、以前より悠里達が飯島先生の小言から彼を助けていたこと、悠里が転落したのは渋谷先生が頼りないからだと飯島先生に言われていたことがわかって…!?
あなたの世界は変わる、前より絶対良くしてみせる――
「いや…まさか…将吾さんが……。…そんなの…信じたくない……」
「ん―― まぁ 凛子に言ってないなら、いっか!」
「はぁ…!? まさか またバレたら面会交流が減らされるから焦ってただけですか!?」
「いやー半分違くて、悠里が言ったんだ「お母さんには黙ってて」って。悠里 バイトしてただろ、そこでさ…ストーカーみたいなヤツがいたんだよ。だから俺が帰り送ってた。これは多分その時の写真。悠里は「お母さんに心配かけたくないから黙ってて」って言って。本当は真っ先に凛子達に言うべきだったな……。会えるのが嬉しくて…つい…」
『6月号の椎名チカ先生のコメント:「群青のカルテ」1巻が発売します。よろしくお願いします。』
次回9話は7月号、悠里についてわかったこと―― それはとても深刻なもので…!?
2巻7話|Cheese!2024年5月号
精神科医・凛子は、飛び降り自殺を図った娘・悠里を救おうとして共に落下。ふたりは一命をとりとめるが、なぜか凛子の意識は悠里の身体の中に入っていた。凛子は悠里として生活することになり、高校に復学。
一瞬、凛子の身体が意識を取り戻した時、中に入っていた悠里の意識は「あいつさえ…いなければ…」と言い残す。凛子は「あいつ」を探し出す決意を――!!
悠里が飛び降りた翌日から、担任・渋谷先生が体調不良で休職中だと知った凛子は、彼と同級生の洋くんに探りを入れてもらう。渋谷先生は生徒思いの良い先生のようだが、悠里の名前を聞いて吐き気をもよおしたため、何かあるのでは…と感じる凛子達。
渋谷先生が復職。だが副担任・飯島先生は、悠里や渋谷先生が戻ってきたことを快く思っておらず…!?
悠里が目覚めたらまた一緒にこんな時間を過ごしたいな―――…
「違う。先生のせいじゃ、ないです」
渋谷先生は、『あいつ』じゃない―――……。
「渋谷先生のせいじゃない。あれは…その…事故です…。とりあえず…っ、絶対に先生が責任を感じないでください……!!」
人知れず悩む“普通の人達”の声無き悲鳴に耳を傾ける精神科医・凛子。ある日、飛び降り自殺を図った娘・悠里を助けようとして共に落ちてしまった凛子は病院で目を覚ますが――なんと凛子の意識は悠里の身体の中に入ってしまっていて…!?
『5月号の椎名チカ先生のコメント:親知らずを同時に2本抜きます。ドキドキ…。』
次回8話は6月号、渋谷先生を追いつめた飯島先生に対して凛子は…!?