はじめてだけど野獣でいい？　最終回 / 結末

◇１巻 まるまる 無料◇ほぼ毎日 更新◇

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『女の子なら 誰だって』

「ちょっ やっ…」

「蒼真」

『心も カラダも』

『好きな男と結ばれたいって思うのよ』

「何して…っ」

どさっ

『でもね』

「～～っ」

『それは』

『蒼真(あんた)とじゃないんだよ…！』

『私　　来栖 葵の 高校生活は』

『理想と かけ離れている』

「え！？　　マキ今 合コン行ってんの！？」

「なんで私も誘ってくんないの！？」

《だって葵は 晩ご飯作りで来れないでしょー？》

『恋して 彼氏作って　　そんな夢を見てた時もあったけど』

ガチャ

「そうだぞ あお」

「お前は俺の晩飯作りっていう　　合コン行くより大事な役目が あるだろうが」

「！」

イラッ

「蒼真！　　服ぐらい ちゃんと着なさいよ！　いつも言ってんでしょ！」

『恋する乙女どころか　　私は』

「ほら　電話してないで さっさと支度しろ　　俺は腹減ってんだよ」

『コイツ お隣に住む 幼なじみ　　暁 蒼真の お世話係だ』

「エラッソーに！　　毎日作ってやってんだから 感謝ぐらいしたらどうなの！？」

「裸エプロンで作ってくれるってんなら　　感謝してやるけどなぁ」

《葵ー私 今 話し相手できないから切るねー》

「あっマキ 待ってよ…っ」

ブチッ

《ツーツーツー…》

プルルルル

「環？ 何」

「あんたこそ 女と電話してないで　　さっさと服着て来い！」

「俺の裸なんか見慣れてるくせに　　今さら恥ずかしがんなよ」

「キモイ言い方すんな！　着ろっつってんだよ！」

プルルルル

「なんだよ 次は美佳か？　　今から会いたいって今日は無理だわ　風呂 入ったし」

（人に飯作らせといて この女タラシめ…っ）

『私だって　　恋してみたり 彼氏も欲しいのに…！』

『蒼真とは　　生まれた時から 一緒に育ったようなもので』

『親同士も仲良し』

『うちはお父さんが 小３の時 病気で亡くなってて　　看護師のお母さんと ２人暮らし』

〔あお　　今日もちゃんと 蒼ちゃんの夕飯 作りに行くのよ？〕

〔えー〕

『蒼真は両親が 仕事で海外にいることが多く　　隣の家で １人暮らしをしてて』

『私は毎日 蒼真の夕飯の世話を させられている』

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